薬剤師が転職活動をする際には、他の職業と比べても、タイミングがとても大切になります。
良い時期に転職をすると好条件で働くことが出来ますが、悪い時期の転職であれば好条件は望めず、悪い条件で働き続けなくてはならないでしょう。
また、時期によっては求人そのものがなかなか見つからないということもあるので、タイミングを見計らって転職活動をすることが重要になってきます。
今回は、薬剤師が転職活動をするときのオススメの時期や、気を付けなくてはならない点についてご説明させていただきます。
好きなところから読む(クリック可)
転職活動においてタイミングの良い時期と悪い時期
一般的には、薬剤師の需要の大きい時期であれば、条件の良い求人を見つけることができるでしょう。
薬局では多くの場合、風邪やインフルエンザが流行する、冬場が繁忙期となります。
インフルエンザがおさまったあとにも、続けて花粉症のシーズンが到来するので、11月~4月は薬局にとって人手が欲しい時期となるのです。
10月前後で薬剤師を採用して、仕事に慣れてもらったうえで繁忙期を迎えるということが、一つの理想形となります。
繁忙期中に薬剤師が退職してしまった場合などには、良い条件で求人が出ることもあるのですが、絶対数も少なく運も絡んでくるので、あまりおススメは出来ません。
現在働いている薬局の繁忙期が終わった後に、転職活動を開始するとちょうど良いでしょう。
周りにも迷惑がかかりにくい時期であるので、比較的スムーズに退職することができるようです。
転職活動のタイミングの悪い時期
大手の調剤薬局チェーンなどでは、新卒薬剤師を100人規模で採用しています。
新卒社員は薬学部を卒業後、4月に一斉に入社してくるので、大手の採用や教育を担当する部署は新卒にかかりきりになってしまいます。
4月前後に入社することは避けた方が良いでしょう。
転職活動のベストタイミングはいつか
賞与と退職には、密接な関係があります。
賞与のある薬局で働く方のほとんどは、賞与をもらってから転職をすると言われています。
夏場であれば6月~8月が支給日となるので、その前後は転職市場が賑わうのです。
調剤薬局も、それを踏まえて募集を行うことがあるので、この期間は要チェックとなるでしょう。
一方で、薬剤師同士の競争が激しくなる時期でもあるので、少し早いタイミングで転職活動を行うことにもメリットはあります。
5~7月であれば、動き始める方もまだ少ないので、ねらい目と言えるでしょう。
退職日を設定するタイミングについて
に当たっては、在職中の方の場合では、退職日を決めなくてはなりません。
法規上は退職の2週間前に申し出ることで退職を行うことが出来ますが、会社の規定などで1~2か月前に申し出なくてはならないと規定されている場合があります。
辞められなくてお困りの方の多くは、この規定を盾に退職させてもらえずにいることが多いです。
会社の規定はしっかりと確認するようにしましょう。
次の職場が10月から入社することで話がついているのであれば、9月末退社とすることで保険や税金の手続きが簡便になります。
退職を申し出るタイミング
現在の職場と新しい職場の双方が折り合うことが一番望ましいので、それぞれの落としどころを探るようにしなくてはなりません。
新しい職場だけを優先するのではなく、現在の職場にとって迷惑のかからないタイミングで離職することが望ましいです。
一般的には、退職の2か月前に責任者に話をするようにしましょう。
後々トラブルになりそうな職場であれば、書面などで日付を記入したうえで提出すると良いでしょう。
転職活動を開始するタイミングはいつがいいのか
転職活動を開始するタイミングとしては、転職の2~3か月前がベストであると言われています。
多くの薬局では、退職や休職がわかり次第、求人をかけます。
退職や休職の意向は、予定している時期の1~2か月前になってから伝える薬剤師さんが多いので、求人もこの頃から出てきます。
転職活動があまりに早すぎると、うまくマッチングが出来ないのです。
転職活動において気を付けること
転職活動においては、下記の事柄に気を付けるようにしましょう。
- 退職をするまでは、新しい職場の詳細については話さない
- 辞めることを慰留されたとしても、毅然とした態度で断る
- 賞与の支給条件などにかかわるので、退職日はしっかりと決定する
退職を切り出すことで、様々なトラブルにつながる場合があります。
具体的には、
- 退職できないように圧力をかけられる
- 賞与をもらえない退職日を設定される
- 嫌がらせをされる
- 新しい職場に悪い噂を流される
といったことが、まれにあるようです。
薬剤師の世界は狭いので、新しい職場については言わない方が良いでしょう。
また、退職の意思を伝えると慰留されることもありますが、内定を受諾した以上は、これらの慰留は断るようにしましょう。
可能であれば、転職活動をする前の段階で条件の改善を打診すると良いでしょう。
退職の条件についても、口頭のみだと後からトラブルになるので、可能であれば書面で取り交わすと良いでしょう。
まとめ
薬剤師の転職では、需要と供給の関係で条件や待遇が変化します。
同じ薬局であったとしても、薬剤師の状況によっては、求人の条件は大きく異なるのです。
一般的な職種以上にタイミングが重要となるので、転職活動についても計画的に行うと良いでしょう。