正社員であれば19時過ぎまで勤務することもあるドラッグストアや調剤薬局と違い、17時や18時で帰宅することができ、女性の多い職場でも病院薬剤師は、ママ薬剤師の方にとっても非常に働きやすい職場でもあります。
具体的にどういった点が働きやすいといえるのか、順に見ていきましょう。
異動・応援なし
その病院単体に雇用されることになるので、異動というものは存在しません。
そのため、応援というものも存在しません。
勤務時間
9:00~18:00など、8時間勤務の病院が多いです。
8:30~17:00の7時間半勤務の病院もそこそこあります。
17:00が定時の病院であれば、時短勤務を利用せずに、フルタイムで働いているママ薬剤師の方もみえます。
夜勤・休日出勤
入院患者のいる病院では夜勤がつきものです。
頻度は平均すると月1~1.5回程度。
2ヶ月に1度夜勤月があり、その月は2-3回夜勤や休日日勤があるといった感じです。
残業の量
残業はありますが、人それぞれ仕事のやり方次第です。
薬剤部の仕事だけであれば残業しなくて済むと思いますが、会議や専門分野など、プラスαがあれば残業も出て来ます。
ほとんど残業せずに帰っている人も多いです。
時短勤務
時短勤務を利用するする場合は、勤務時間だけではなく、合わせて夜勤を免除してもらうこともできます。
- 利用できる期間:子供が小学校に上がるまで。夜勤免除も同様の期間。
薬剤部では原則一年半というところも。 - 時短は30分刻みで2時間まで短縮可能。
ただし、どの病院でも必ず時短勤務の制度があるわけではありません。
中小の病院では時短勤務の制度のないところもあります。
職場に理解があるか
病院は女医さん、看護師さんもおり、女性の多い職場であり、同じように育児しながら働く人は多いです。
薬剤師だけでなく、看護師や女医が働きやすい(辞めない)環境にするためにも一定の理解のある職場といえるでしょう。
特に子育て世代が多い場合は理解を得やすく、子育てのアドバイスも受けやすいです。
子供が2~4人いる子だくさんな先輩社員も見えます。
ヘルプ体制
福利厚生のしっかりしている大病院ほど人数が多いのもあって、必要な時は休みも取れますし、サポートもしてもらいやすいです。
産休・育休もしっかり取れます。
託児所・保育園
薬剤師として働く職場で唯一託児所・保育園のある職場、それが“病院”ではないでしょうか。
大学病院などの場合は薬剤師の数が多く、病院には看護師さんや女医もいますので、働く女性を繋ぎとめるためにも、保育園のある病院が増えて来ています。
また、大学にも保育園がありますので、そちらを利用することができます。
ただし、病院の保育園は待ちがありますので、早くから申し込まないと難しいのが現状です。
中小の病院でも託児所を設けていることが多いです。
大学病院の場合
国立大学の大学病院などの場合は、基本、国家公務員に準ずる形なので制度はしっかりしています。
残業など、大学病院は忙しい、大変だというイメージがありますし、実際、通常業務に加えて学生実習の対応や研究もしなくてはなりませんが、上手くやれば直帰も出来ますし、育児のために直帰することも理解してもらえています。
夏休み(リフレッシュ休暇)として、特別休暇と年休を組み合わせ、土日含めて最高9~10連休取ることもできます。
まとめ
定時が早く、託児所や保育園のある病院は、働くママ薬剤師の方にとって非常に魅力的な職場といえそうです。
ネックはやはり給料の安さででしょうか。
“病院・クリニックでの正社員の求人”を最も多く保有するファルマスタッフでも、年収500万円以上の求人は1/4弱しかありません。
年収400万円前後の求人が多くを占めます。
パートであれば時給2000円前後がほとんどといったところでしょうか。
そこを是とするかどうかが、判断の分かれ目ともいえそうです。