今後の薬剤師

薬剤師がドラッグストアで働くメリット・デメリット

薬剤師がドラッグストアで働くメリット・デメリット【薬剤師58人にアンケート】

  • 2020.12.29

「かかりつけ薬局」という言葉が、患者さんにも浸透しつつある現在。
調剤薬局は、選ばれる存在になりつつあります。

調剤報酬改定や新型コロナウイルスの流行も、薬局の生き残りを厳しいものとしました。

そんな中で薬剤師の注目を集めているのが、ドラッグストア。

「調剤薬局とドラッグストアのどちらに将来性があると感じますか?」というアンケートでは、75.5%の薬剤師が「ドラッグストアに将来性を感じる」と回答したほどです。
参考記事 調剤薬局の将来性、今後生き残る薬局の条件とは【薬剤師106人にアンケート】

ここを読んでいる薬剤師さんの中には、ドラッグストアに興味を持っている方もいるはず。
でもドラッグストアの仕事って、調剤とは一味違いそうで不安もありますよね。

そこで実際にドラッグストアでの勤務経験がある薬剤師さんを対象に、ドラッグストアで働くことへのアンケートを行いました。

ドラッグストアで働くことのメリットやデメリット、休みや残業の状況などを伺っています。
ドラッグストアが気になる方や、転職を考えている方に参考になる内容ですよ!

対象者:薬剤師の男女58人
調査方法:クラウドワークス及びTwitterによるインターネット調査 1 2
調査期間:2020年12月15日~12月24日
アンケートの回答全文はこちら

1.ドラッグストアで働くメリット(魅力ややりがい)を教えてください(複数回答可)

まずは実際にドラッグストアで働く中で感じる、魅力ややりがいを伺いました。

ドラッグストアで働くメリットを教えてください960-560
回答数が多いものから、ランキング形式で紹介します。

※ご紹介する回答は、読みやすいように一部修正しています。

1位 病状を直接聞いて、薬剤師の判断で薬を選べる 36.2%

お客さんの症状を聞き取りして臨床推論し、OTCで解決できるのか、受診勧奨するかの判断ができる点。
次回来局時にOTCで症状改善したと言われた時はこちらも嬉しくなる。

医師の指示が絶対である病院や調剤薬局の仕事とは異なり、自分の判断がとても重要である分、勉強のしがいややりがいがある。

ドクターへ無駄な気遣いがいらない。お客様の相談に自分の考える通りの薬を勧められる。(調剤薬局では処方医の意図を察しての発言しかできない)

お客さんの訴えから、言葉通りではない本当に必要なものを聞き出し、提案できた時はやりがいを感じます。
OTCではなく、医療機関を受診した方がいいと判断してあげるのもお客さんを救えたなと感じます。

誇張表現ですが、「お医者様になれる」という部分です。
ドラッグストアでは体調不良を訴える患者様が病院を受診せずいらっしゃるため、薬剤師自身が問診をしてその患者様に合ったお薬を選んだり、場合によっては病院を受診するよう促します。
そのため現在の症状をしっかり確認し、たくさんの可能性を潰して症状に目星をつけないといけません。これはお医者様がされていることと同じです。
それによるアドバイスや薬の販売、受診勧告をしたのち、患者様にあの時はありがとう!よくなった!と笑顔で再来店されるととても嬉しい気持ちになります。

女性薬剤師・左手

医師の処方箋に基づく調剤ではなく、自分が薬を提案することにやりがいを感じる方が多くおられました。
その分多くの知識が求められますが、医師への気遣いが不要で気楽と感じる方もいますね。

2位 OTCや介護用品に詳しくなる 29.3%

調剤だけでなく、OTCや介護用品など幅広い知識が身につく。店舗によっては栄養士さんがいたりして勉強になる。

基本的に面対応の為、多種類のOTCに触れる機会が病院や調剤薬局に比べ圧倒的に多い為、この点の知識が養われる事が期待できる。

処方箋の薬だけでなく、市販の薬も売っているのでセルフメディケーションの指導もできる。また介護用品などの知識も増えるため接客の幅が広がる。

現在必要とされるセルフメディケーション。OTC医薬品に強くなり、セルフメディケーションの普及の役立つことができる。

女性薬剤師・左手

今後さらにセルフメディケーションが求められることが予想されるため、OTCに詳しいドラッグストア薬剤師は重宝されそうですね。

3位 給料が高いこと 25.9%

仕事以外の時間(趣味など)に時間、気力、体力を残せるのが魅力です。休みが多く給料高いので、それが可能になります。

働く時間や売り上げに応じて賞与や給料、手当が上乗せされる。減らされることはめったにない。

成果主義を導入している企業が多いため、各カテゴリー毎に毎月の販売目標をクリアーしていけば、おのずと給料が上がってくること。

女性薬剤師・左手

頑張りが給与に反映されやすい環境のため、やりがいを感じるという声も多く聞かれました。

4位 お客さん(患者)と距離が近く様々な相談を受けられる 19.0%

処方箋をもっていないと薬局へ入れないと考えている患者は多いが、ドラッグストアではそのようなハードルは低い。
そのため生活者からの相談を受けることが多く、適切に対応できた場合はやりがいを感じやすい。
予防から治療、介護まで対応できるようになる薬剤師はいるかもしれない。

調剤薬局や病院とは違い、OTCの取り扱いも多く、病院とはあまりご縁のない方たちとも交流が取れる。
食品関係も多く取り扱っているので栄養指導も実施しやすい。

処方箋相談だけではなく一般薬品から受診した方が良いかとか色んな対応を求められる。
地域の子どもから高齢者まで客層も幅広いし、時には外国人もくる。

5位 医薬品以外(食品・日用品・化粧品・健康食品など)に詳しくなれる 17.2%

薬品以外の物(化粧品、食品、日用雑貨)を扱える。薬品以外の化粧品や日用雑貨などの知識が深まる。

医薬品、健康食品、生活雑貨品など、健康や生活に関わる物に関しての幅広い知識が身につく。

6位 お客さんに頼られたり感謝してもらえること 15.5%

たくさんのお客様と会話ができる事はとても魅力的でした。
こちらが提案した医薬品をご購入いただき、後日「あの薬、よく効いたよ!」と直接言っていただけると、とても励みになります。

お客さんからの相談を受けて、自分で薬を選んで販売する為、お客さんから頼りにされることが多く、そこがドラッグストア一番の魅力。

女性薬剤師・左手

食品や健康食品など、様々な知識からお客さんの健康を支えられるのがドラッグストア薬剤師。多角的なアドバイスにより感謝してもらえることは、大きなやりがいです。

7位 人間関係が良好 6.9%

調剤薬局に比べると、メンバーの他店舗間での入れ替わりが多いため開放的。調剤だけの薬局で勤務したとき、村社会的な閉塞感・排他感を強く感じた。

異動があるため所謂「オツボネ様」が少なく、新人でも相談・発言しやすい環境になりやすい。
どうしても合わない人がいる場合異動の相談ができる。

同率8位 接客の技術が高まる/流行の商品に詳しくなる/社員割引がある 5.2%

若い客層も多くいらっしゃる為流行品に詳しくなったり、接客に磨きをかけることができると勤務していて感じました。

医薬品以外にも健康食品、化粧品、日用品を扱い、便利な商品、最新の商品、流行りの商品情報を得られ、自分の生活にも取り入れられること。

従業員割引があることがうれしかった。

女性薬剤師・左手

異動が多いので、人間関係の問題は発生しにくいですね。医薬品に関わらず、最新の情報が入りやすいのも嬉しいところ。社員割引は本当に重宝しました!

同率11位 平日に休める/売上に対するやりがい/休みが多い 3.4%

日祝出勤があるため平日に休みがある。銀行や役所などの平日しかできない用事が苦にならない。出かけても空いている。

調剤薬局よりも仕事内容が自由で、自分次第でいろんなことができる気がする。
売り場の見せ方とか作り方とか、関わりたければ関わっていけるし、売り上げも額が大きいのでやりがいにつながる。

給料が高いのに加え、休みも比較的希望の日に取りやすく、働きやすかったです。

女性薬剤師・左手

どこに行っても空いているので、平日休みがメリットと感じる人も。売上を伸ばすことにやりがいを感じ、上のポジションを目指す方もおられますね。

その他

基本的に健康な人を相手にするので、気分的に暗くならない。相談を受けたときは調剤薬局よりも幅広い選択肢(商品)の中から回答できる。

調剤無しの店舗だと、主に薬品販売のみになるので精神的に非常に楽だと思う。

患者様が待ち時間に買い物してもらえるのでプレッシャーがない。

業界的に調剤部門に依存しないので、収益性・将来性が高い。 マネージメントも学びやすい。

女性薬剤師・左手

私の知人も、ドラッグストアの方が楽しい気分で働けると話していました。ガンガン上のポジションを狙って年収アップしたい方も、ドラッグストアが向いていますね。

2.ドラッグストアで働くデメリット(大変なことなど)を教えてください(複数回答可)

次にドラッグストアで働いていて、大変と感じることを伺いました。
ドラッグストアで働くデメリットを教えてください
店舗の環境によって大変と感じることが異なるため、票がバラけた結果となりました。

1位 夜間や土日の勤務があること 29.3%

営業時間が長いので、生活のリズムが崩れやすいのがデメリットです。
例えば23時まで営業していると、寝るのは必然的に24時を回ることになります。意識して生活リズムを整えておかないと、崩れやすいです。

営業時間が8時~23時と長く、日によって早番だったり遅番だったりします。
睡眠時間の確保や体調管理が難しいです。

ドラッグストアは基本年中無休のため、お盆やGW、年末年始の休みはありません。
休みを自由に取れないのは、家族を大事にする方にはデメリットになると思います。

女性薬剤師・左手

中には24時間営業の店舗もあり、薬剤師と言えども時間や土日祝日に関係なく出勤が求められます。
体調面や家族との関わりで、負担を感じやすい環境です。

同率2位 残業や長時間労働が多い 24.1%

私がOTC専門でやっているときはサービス残業・休日出勤がすごかったです。
基本的には日付をまわらずに帰宅できなかったです。
都会の店舗は人員もそろっており休みもとりやすい状況でしたが、田舎になると人手が足りず勤務形態はボロボロでした。

勤務時間が基本的に長い。土日祝も出勤のことが多く、年間休日も少なめ。(その分給与は反映されている)

不定期な休日、長時間労働、取りづらい有休休暇などワークライフバランスを考えると業界では最悪なレベルだと思います。

女性薬剤師・左手

業界的に残業が多くなりがち。
ただ中にはコクミンのように、会社として残業時間を減らす工夫をしているドラッグストアもありますよ。変則労働時間制(※)を採用している企業が多く、勤務時間が長い日が続くと体力的にキツいと感じてしまいますね。

※変則労働時間制とは
労働時間を週単位や月単位で調整する働き方のこと。
例えば週単位であれば、9時間勤務の日があっても同じ週の中で6時間勤務の日があるなど、週40時間を越えなければ残業扱いとならない。

同率2位 薬剤師としての職能を発揮しにくい 24.1%

調剤が少ない店舗だと、接客メインになり、時には品出しやレジもやる会社もあり。
好きな人は楽しいが薬剤師なのに、そんな仕事はやりたくないと思う人はデメリットだも思う。

仕事の範囲が薬以外にも広がり薬剤師の仕事に集中できないことがある。薬剤師として薬の知識を生かして働きたいと考えている人にとって品出しや棚替えは相当ストレスだと思います。

社内での評価は、薬剤師としての能力より商売人としての能力が対象になる。いかに売り上げや客数を上げるかということ。
周りの上司や同僚、従業員の多くは非薬剤師であり、薬剤師の存在感や意義、重要性を理解していない者も多い。
そのような環境のため、医療人としての仕事感はないに等しい。(あっても次第になくなる)

4位 肉体労働が多い 17.2%

介護用品や飲料水など重たい荷物も運んだりしなければならない。

野菜ジュースや栄養ドリンクを運んだりするので、体の負担が大きいです。

女性薬剤師・左手

薬剤師でも、ドラッグストアの中では1人の従業員。レジや品出しに追われ、薬剤師として身に着けた知識を発揮できずもどかしく思う人も。
雑務を避けたいなら、サンドラッグなど薬剤師業務に集中できるドラッグストアが良いでしょう。

5位 様々な知識が求められる 8.6%

薬以外の商品もたくさんあるため、そちらの分野に関しても覚えなければいけないし、専門外も担当しなければいけないことがあるのがデメリットである。

OTCのみではなく、日用品の質問を受けたり作業も行うので、薬以外の商品も知っておかなければならない。

同率6位 クレームが多い/ノルマがある/相談する相手がいない 5.2%

客層の悪い店だと接客でストレスを感じることがある。

利益率が良い薬を提案し売らなければいけなかったり、ノルマがあること。

調剤併設店でもない限り、店舗内にいる薬剤師が自分1人なのでわからないことに対するレスポンスがない。

女性薬剤師・左手

OTCだけではなく、店舗内全ての商品について把握する必要があります。企業によっては利益率が良い商品を売るように言われ、薬剤師として疑問を感じることも。OTC専門店では相談する相手がおらず、不安が強いという声も聞かれました。

その他

OTC薬の患者さんだとカルテや薬歴がないので、記憶に頼るしかないのが現状なので大変。

医療事務がいないので、処方せんの入力や保険の事、レセプトの関係等、幅広く知っておかないといけないのが大変だと思います。

残念ながら、やる気のない方が病院や薬局に比べて多いかも知れません。

一般のパートさんや登録販売者からは薬剤師というだけで、あまりよい印象がないらしく、風当たりがきつい時がある。職場に自分しか薬剤師がいないと共感し合える同志もおらず孤独だったりする。

一般従業員や専門職外の経営者とのコミュニケーションが難しい。医療人としての考え方を一般従業員に納得してもらうことが難しい。

冬季は雪かきで一時間くらい早く出勤してもサービス残業で手当てにはならない。指導薬剤師取って実習生を受け入れても会社に詐取される。

知識を得ることに努力がかなりいると思う。医療現場で働いた経験があれば、それを生かせるが、新卒からドラッグストアで働くと、知識がかなり不足するかもしれない。
6年生の大学で学んでくるという前提なら問題ないかと思う。

女性薬剤師・左手

正直ドラッグストアの環境は、調剤薬局よりもマチマチ。同じ企業内でも、働きやすい店舗もあれば、ブラックすぎる店舗も。
全体としては、残業や長時間労働に対する不満が多く挙げられました。

3.土日祝日はどれくらい休めますか?月の残業時間はどれくらいですか?

不満として多く挙げられた、土日祝日の出勤。
調剤薬局で働く方にとっては、実際にどれくらい休めるのか気になりますね。

そこで土日祝日はどの程度休めるのか、そして残業状況も伺いました。
ドラッグストアの土日祝の休み状況
※調剤併設店で主に調剤側として勤務していた方は、土日休みなど勤務体制が調剤薬局に準じるため、別でまとめています。

土日祝の休み状況

1位 土日祝日はほぼ全て出勤 29.3%

正社員の場合、土日祝の休みはほぼないです。パートの場合、契約時に土日祝は出ない、との契約をすることはできます。

自分の店舗は正社員1人体制プラスパート薬剤師で賄ってるため、基本的に土日は休めない。祝日も休めない。
どうしても休みたい時は事前に3ヶ月前に言わないといけない。

ほぼ土日は休めないと思います。休めたとしてもたまたま当たっただけで余暇を過ごすために狙って休むのは不可能だと思います。

あまり休めなかったが、土日祝はどこも混雑しているので、逆に平日休みで、世の中が混んでない時に出かけられるのは良かったです。

女性薬剤師・左手

約3割の方が、土日祝はほぼ休めないと回答されました。子育て中のパートさんは土日祝の休みを希望されるので、正社員が土日祝に出勤することになるようです。

2位 土日祝日は希望すれば休める 17.0%

土日祝日は希望があれば休めます。シフト制なので、全部が全部出勤しないといけないわけではありませんが、基本土日祝日が忙しいので、希望がなければ出勤します。

基本、月に8-9日休むことができたが、その多くが土日祝日だった。薬剤師が複数いる店舗であれば平日も含め、ある程度自由に休む日を選べると思う。

女性薬剤師・左手

一方、希望すれば土日祝でも休めるという方も。薬剤師の配置数が多い店舗だと、比較的自由に休みが取れるようです。近隣から応援がもらえる企業もあります。

3位 土日祝日のうち月3回くらい休める 12.2%

土日祝日のお休みは月に2.3回貰えてました。新人の頃は遠慮してもう少し少なかったと思いますが、開店時間が長い所が多いので、ある程度勤務時間の融通はきく所が多いと思います。

シフトが基本なので、月に3,4日は土日休むこともできる。しかし土日続けて休めるのはレアだと思う。残業は店舗にもよるが、月10時間程度だったと思う。

同率4位 土日祝日のうち月1~2回休める/土曜日は休みなしで日曜日は月数回休める/土日のどちらか(半分)は休める 各7.3%

土日祝日は稼ぎ時になることもありますので、あまり休めないです。月に1回~2回休める程度です。

シフト制なので、土曜日はほぼ出勤。日曜日は月1~2回出勤。祝日も交代制で出ていました。

土日祝もシフト制なので、半分くらいは休みでした。

女性薬剤師・左手

月の中の土日祝日に対して、3割~半分程度は休めると答えた方も多いです。日数的には休めるけど、連休は取りにくく遠出はしにくい様子。クスリのナカヤマなど連続休暇の取得を推進しているドラッグストアだと、旅行がしやすいですね。

曜日固定の契約(パートなど) 14.7%/その他 4.9%

パートなので曜日固定勤務。年末年始も大晦日と元旦(店休日)以外は、契約通りの曜日勤務だった。

勤務していた当時は、薬剤師が二人配属なので土日祝日は2人で話し合ってお休みを取得していた。

エリアによりけりですが関西、関東以外は基本的に祝日は休みです。

女性薬剤師・左手

パートや派遣なら、契約次第で土日祝完全休みも可能です。土日祝休みOKでママ薬剤師歓迎のドラッグストアも多いですよ。

参考記事 ママ薬剤師のパート求人の探し方【DgS編】

併設店の主に調剤側で働いていた方の休み状況

調剤併設店の調剤側の休み状況

土曜日は出勤で日祝は休み 54.5%

ドラッグストア併設の調剤薬局に従事していたので、調剤薬局の勤務体系でした。日曜日祝日は休みでした。

土曜日は午前中まででした。日曜日は定休日です。

土日祝日は店舗(調剤だけ)が休みなので休み 45.5%

土日祝日が休みなので、毎回休めてます。

調剤併設のドラッグストアなので、調剤の休み通り、土日祝はカレンダー通り休めます。私はパートなので残業もほぼありません。

女性薬剤師・左手

一般の調剤薬局に比べて、土曜日も休みという方の割合が多いですね。ドラッグストアに勤めていても調剤側の勤務なら、カレンダー通りに休める企業もあるようです。

1ヵ月当たりの残業時間

ドラッグストアの1ヵ月当たりの残業時間
※残業に関しては回答がない方もおられます。

1位 残業なし 33.3%

パートなので、残業なしだった。

月の労働時間は決まっているので残業はあまりないが、夜間の時間帯に多く入らざるを得なかった。

私の務めていた企業では労務管理が徹底され、残業は基本なし。必要な残業も許可制で許可外で勤務すると懲戒を受けることもあった。労務管理に対する経営者の意識の違いと思われます。

女性薬剤師・左手

残業なしと回答された方の、3割ほどはパートの方でした。残業が多い印象が強いドラッグストア業界も、働き方改革で残業を減らす企業が増えてきています。

2位 月15~20時間程度 30.3%

午後に入ってくれるパートさんが少ないときは、残業時間は20時間を超える月もあります。

来店者が多い時はレジ締めの補助や閉店作業で毎日1時間程度残業(月15~20時間)することはあった。

3位 月10時間程度 21.2%

残業は店舗にもよるが、月10時間程度。

同率4位 月30~40時間 6.1%

管理職ではなかったので、月の残業は30~45時間くらい。

同率4位 月100時間以上 6.1%

サービス残業で平均約100時間程度。昼食を食べる時間も毎日5分程度だった。

その他 3.0%

20時間の残業を超えたら、すべてサービス残業になるように勤務表を改ざんさせられた。

女性薬剤師・左手

サービス残業にさせられたという方は、3名でした。どの方もすでに転職済みです。
転職済みの方からは、ドラッグストアの厳しい勤務状況が見えました。しかし最近ドラッグストア業界は、働き方改革を進めている企業が増えてきています。その証拠に今もドラッグストアで働いている方からは以下のような声が。

去年あたりから残業に対して厳しくなったので、現在残業は0です。一昨年くらいは月に10時間程度の残業でした。

私が勤めていた店舗は人手が足りず、まったく職場に行かなかった日が年間3~40日でした。申請している残業も0ですが、実質100時間はいってると思います。
ただ現在は働き方改革も浸透して、こういったことは全くないと当時の同僚から聞いています。

女性薬剤師・左手

数年前まで長時間残業が多いことで有名だったマツモトキヨシも、2017年には平均残業時間が7.6時間/月まで減少。当サイトでも残業が少なく年収アップが叶いやすい企業として紹介しています。

併設店の主に調剤側で働いていた方の残業状況

調剤併設店の残業時間

残業はほぼなし(月5時間未満) 55.6%

月の残業時間は2~3時間だと思います。

残業時間はありませんでした。こればかりは薬局によると思います。

月10時間前後~月20時間 44.4%

月の残業は現在8~9時間ほど。薬局業務以外の残業はないからある程度抑えられている。

残業は15時間ほどです。

女性薬剤師・左手

調剤側で働く方の残業量は、OTC側で働く方よりも総じて少ないですね。雑務が少ないことが原因となりそうです。

4.ドラッグストア以外へ転職を検討したことがありますか?またその理由も教えてください。

仕事にやりがいを感じる方も多く、給与水準も高めのドラッグストア。
しかし長時間労働や土日の勤務で、過酷になりがち。

ドラッグストアに勤めているときに、ドラッグストア以外へ転職を考えたことがあるかどうかを伺いました。

結果はこちら。

それぞれの理由は、以下です。

ドラッグストア以外に転職を考えた理由(複数回答可)

ドラッグストア以外への転職を考えた理由

1位 薬剤師の職能を活かしたい、薬剤師として経験を積みたい 51.0%

門前に病院がないので定期的に来られる方が少なく、「いつもの薬局が混んでたからこっちに来た。」と言われても、状況把握がしにくいので服薬指導が難しいです。
調剤薬局は、門前の病院の患者さんが大体来てくれるので、その方の情報が詳しく分かるからやりがいを感じます。

やはり医療に詳しくなれるのは調剤薬局だからです。人にもよりますがドラッグストアの薬剤師の知識は調剤薬局の薬剤師の足元にも及びません。

ドラッグストアは、医療人ではなく商売人として働く場所。仕事の実質はスーパーやホームセンターと変わらない。自分がなぜ薬剤師になったのか、薬剤師としてどのような仕事をしたいのかを冷静に考えると、医療人としての仕事ができる業種に移ろうと考えた。

認定薬剤師・専門薬剤師をほぼ取れず、キャリアアップが難しいと感じたため。
限られたOTCやサプリメントを使って臨床推論するのは楽しいが、薬剤師としては処方箋医薬品を調剤・服薬指導したいという気持ちが強くなった。

女性薬剤師・左手

ドラッグストア以外へ転職を考えた方の、半数以上が薬剤師の職能を活かせる仕事をしたいと考えていました。ドラッグストアでは、薬剤師として十分に成長できないと感じる方も多いようです。

2位 体力的な負担が大きい(肉体労働や忙しさ・夜間勤務など) 20.4%

体調崩してしまったからです。やはり世間と同じような生活リズムで生活したいと考えました。若く独身のうちしかやってられません。

肉体労働は年齢を重ねるごとに辛くなり、体力的にきついと感じているためです。

3位 土日祝や夜間の勤務を避けたい 14.3%

土日祝や年末年始、お盆など家族と過ごす時間を確保するのが難しい。シフト制なので時間が不規則だったので規則的に働けて休める調剤薬局に行きたかった。

様々な仕事があり勉強になりますが、結婚後に夜のシフトが入ると家庭に影響があると感じ、営業時間が短い調剤薬局へ転職しました。

女性薬剤師・左手

年齢を重ねたり家族を持つことで、生活が不規則になりがちなドラッグストアを離れる方も多いようです。ドリンクなど重量物の陳列も、体力的に負担となりますね。

4位 転職の選択肢を広げるため 8.2%

転職先の選択肢を増やすためには、調剤薬局を転職先の候補に入れる必要があった。

性格的に色んな事をしたいので、環境というより自分自身の理由。ドラッグの何か嫌でという事でもなく、各職場それぞれ長所も短所もあるのを感じる。

同率5位 色々な経験を積みたい/休みが取りにくい 各6.1%

病院や保健所など、薬剤師の活躍できる場所は他にもたくさんあるので、色々な経験をしてみたいという意味で転職を考えることはある。

休みが取りにくかったからです。連休が無く、有給も取りづらい職場でした。シフトがギリギリに出ることが多く、予定の立てづらさも転職を検討した理由の一つです。

女性薬剤師・左手

ドラッグストアが嫌なわけではなく、様々な職場で働くためと回答された方も。一部ドラッグストアでは、連休や希望休が取りにくい状況が見られます。

同率7位 ノルマが大変/ブラック企業だった 各4.1%

覚えなければならないことも多いし、売上も上げなければいけないなど重圧がしんどい。

幹部が監視カメラでいちいち店舗で働くスタッフの勤務態度をチェックしたり、マスク禁止令を出すような会社だったから。

その他

仕事に飽きてしまったからです。OTCの知識は調剤に比べて難易度が低いので、飽きやすいと思います。
また、勤務地を自由に選べないため、地元の調剤薬局への転職を検討したこともあります。

ドラッグストアは結局大手しか生き残れないし、自分で会社を起こすなどはできない。
調剤薬局は自分が社長になれる。その方が絶対に楽しい。

転勤が頻繁にあり、落ち着かない。

女性薬剤師・左手

若いうちにドラッグストアに就職した方は、知識面で周りの薬剤師へ劣ることを不安に感じて転職する方が多く見られました。
カレンダー通りに休めないことも、ドラッグストアを辞めたいと感じる大きな理由となっていました。

ドラッグストア以外へ転職は考えていない理由

年収が病院や調剤薬局よりドラッグストアの方が良いので、転職するならドラッグストアがよい。また、調剤薬局は飽和化していることから今後伸び悩むイメージがあるのでドラッグストアの方が良い。

給料がよく、仕事自体はそこまで大変でないので転職したいと思ったことがない。仕事はお金を稼ぐためだと割り切るととても楽に働けます。

病院薬剤師は大学院未修のため出世に不安だし、調剤薬局はOTC接客の機会が少なくやりがいがなさそう。給料面の不満で他のドラッグストアへ転職を検討したことはあるが、それ以外に不満がない。

OTCの知識を始めとして、仕事で得られることが日常生活に直結するので有益さを感じられており、この仕事を離れたいとは思わない。

女性薬剤師・左手

ドラッグストアを辞めたいと考えていない方は、売上を上げることや接客にやりがいを見出せている方が多いようです。上のポジションや高い年収を狙えることも、モチベーションになりますね。

5.可能であれば、年齢・役職・おおよその年収を教えてください

ドラッグストア薬剤師の平均年収は、調剤薬局や病院薬剤師よりも高いことがわかっています。
これはリクナビ薬剤師の調査でも、明らかになっていますね。

薬剤師の平均年収は男性で587.4万円、女性で502.4万円となっています。
それに対し、リクナビ薬剤師の調査によるドラッグストア勤務の正社員薬剤師の平均年収は、調剤併設の場合、男性で68万円、女性で37万円も高い結果となりました。

引用元:リクナビ薬剤師 ドラッグストア薬剤師のリアルなお仕事解説

最後に任意回答として、役職や年収を伺いました。
ご回答くださった方の年収を役職や勤務体系ごとにまとめ、年齢順に並べたものが以下です。

実際に働く方の、お給料状況を見てみましょう。

役職なし

ドラッグストア薬剤師の年収_役職なし

管理薬剤師/薬局長

ドラッグストア薬剤師の年収_管理薬剤師
女性薬剤師・左手

25~29歳の方の平均年収は578万円、30代の方の平均年収は603万円です。
20代で700万円を超えている方が2人もいらっしゃるのは、すごいですね!
年齢が若くてもやる気が認められてポジションが上がれば、高年収が狙えるのはドラッグストアの魅力の1つですね!

まとめ

多角的な営業をすることで、調剤報酬改定の影響を受けにくいドラッグストア。

介護用品の取り扱いも多く、宅配など高齢者に喜ばれるサービスも充実。
セルフメディケーションの注目度も高まる中、今後さらに注目が集まる業界と考えられます。

一方、残業や土日夜間の勤務など、働きにくいさがあるのも事実。
医療に対する知識や経験も、病院・調剤薬局ほどは得られません。

今回のアンケートにより、ドラッグストアで働く実情が見えて来たかと思います。

ドラッグストアでの仕事に興味を持った方は、薬剤師のドラッグストア業界の転職事情2020年版も読んでみてくださいね。

アンケートの回答全文はこちら

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三上小夜香

三上小夜香

大手調剤薬局に勤務後、転勤族であるMRとの結婚により退職。結婚後はしばらくパートで働き、派遣薬剤師に転向。妊活に専念するため退職し、現在は子育てとライターの兼業中。趣味はゲームとネットサーフィン。
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