半錠作成を苦手とする薬剤師は多いですね。
割りにくい錠剤もあるし、そもそも時間がかかる作業…
そんな大変な半錠作成を、自動で行ってくれる調剤補助機器があるのをご存じですか?
- 湯山 半錠カットカウンティングマシン YS-CM-HC1
- 高園 HC S01J1
ここでは、上記2つの半錠カットマシンをご紹介します。
機種の説明に加えて、実際に使用している薬剤師の口コミをまとめました。
半錠の作成や予製に困っているなら、ぜひ導入を検討してみてください!
人間の手で錠剤を割るより、正確に手早く半錠が作れます!
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湯山製作所 半錠カットカウンティングマシン YS-CM-HC1
画像引用元:湯山製作所
まずは錠剤分包機で身近な、湯山のカットマシン。
こちらは、カウント機能を兼ねた機種です。
カウント機能により、指定の錠数の半錠カットが可能です。
処方ごとに半錠作成したいときに、錠剤を数える手間がなく便利。
画像引用元:湯山製作所
湯山の錠剤分包機にセットすれば、カットから分包までフルオート調剤可能!
一包化の手間が最小限になれば、服薬指導にもっと時間が使えますね。
画像引用元:湯山製作所
以下は湯山のカットカウンティングマシンを使用している、薬剤師の声です。
※ご意見は一部読みやすいように改変しています。
概ね使用しやすい。
錠剤が少なくなってきても下で詰まらずスムーズに払い出ししてくれるので、一人薬剤師にはぴったり。
人間と同じで、何錠かに一回か欠ける。割線があるものが欠けやすいので、そこを改善してほしい。
ちょうどピッタリ半分に割ってくれるのがすごいと思います。
バラ錠の販売がなかったり、未採用のものについてはシートから錠剤を取り出す必要があるので、シートから取り出す機能も付いていたらより良いと思います。
思ったよりしっかり半錠に分割してくれ、有意差がない程度の正確さなので安心して使用できます。
一包化の機械との連動も使ってみたい。
しっかりカットできていて良いものだと思います。
カッターの速度も、ある程度早いと思います。基本的には満足できる機種です。
カセットが複数いることはマイナス要素です。
また、カットの途中で詰まってエラーが起きやすいことが改善して欲しいところです。
手作業でやるより確実に早いです。
半錠処方が多い薬局では大活躍です。薬剤師が浮いた時間で他の仕事ができるのでおすすめです。
割線があるものに関してはズレが生じて精度が甘い時があります。割線通りに綺麗に割れる機能が欲しいです。
コンパクトでありながら、パワフルに機能してくれます。錠剤の破損も少なく重宝している。
計数機能もあるので管理が必要な薬剤の半割であっても安心。
できればカットスピードをもっと上げて欲しい。手作業よりは断然早いが、1台しかないので半割処方が立て込むとスピードが求められる。
カタログにカット速度の記載はありませんが、速度への不満意見はありませんでした。
使用感が気になる方は、デモ機のレンタルが可能ですよ。
湯山の一包化分包機を使用している薬局は、導入の価値大と言えます!
高園 HC S01J1
画像引用元:高園
湯山と同様、分包機で薬剤師に身近な高園(タカゾノ)のカットマシンです。
カウント機能のみの使用はできませんが、カット数の指定は可能。
カット専用のマシンだからこそ、大量の半錠予製が作成できます。
画像引用元:高園
カット機能の性能も高く、1分に最大23錠のカットが可能です。
大量の半錠予製に割いている時間が、有効活用できますね!
以下は高園のカットマシンを使用している、薬剤師の声です。
※ご意見は一部読みやすいように改変しています。
最初は結局手作業の方が早いのでは…と思っていましたが、大幅な時間カットにつながりました。
錠剤も待ち時間も、さらには残業時間もカットしてくれる優れものです!一度に大量に半錠にできますし、割ミスも少ないのでとても重宝しています。
難しいとは思いますが、もう少しマシンの大きさが小さいといいなと思います。
重さも結構あるので、移動させて使うのはなかなかできません。
一包化や分包にかける時間を大幅に短縮でき、これを使ってから薬剤師の負担が減りました。
キレイにカットできるので過誤の心配もいりません。長年使ってくると刃が脆くなるためか、割れていない錠剤がちらほら出てきます。
定期的にメンテナンスをする必要があります。あと錠剤をセットするときにケースに偏って入れてしまうとエラーで止まります。
他の機種よりも錠剤ケースが大きいので、半切作業の効率が大幅に上がります。
平均しても1分間で20オーバーは可能です。
コンパクトな設計なので置き場に困ることがない点も良い。錠剤投入口もキチンとカバーで守られているので、異物の混入を防いでくれます。
操作性がシンプルなので年配の人でも扱いやすいです。気になるのはパネル部分が小さいので、文字や数値が見にくいことです。
ボタン部分もタッチ式ではないので、よく利用する箇所の劣化が激しいです。
自動運転で、効率化は期待通り。
混んでいるときなどは若干時間がかかるのが気になるのと、半錠にしたものは受け皿で時々破片が舞う。
受け皿にクッションなど入れて、最初の何錠かの破片を減らす工夫がほしい。少し重いのも気になる。女性が多い狭い職場。出したり下ろしたりが大変。
私も以前働いていた薬局で、半錠予製のために残業をしていました。
大量の半錠を使う薬局なら、高園カットマシンの導入で作業時間を大幅に減らせます!
まとめ
半錠カットは薬剤師の行う作業の中でも、特に細かく神経を使う作業。
機械で自動化できれば、薬剤師の負担を大きく軽減できます。
- 分包機にセット可能な湯山カットカウンティングマシン
- 大容量カット可能な高園カットマシン
主に応需している処方に応じて、ピッタリなカットマシンを活用しましょう!
同様に時間がかかる軟膏練り調剤も、軟膏調剤機を使うとさらに時間を有効活用できますよ。
三上小夜香
大手調剤薬局に勤務後、転勤族であるMRとの結婚により退職。結婚後はしばらくパートで働き、派遣薬剤師に転向。妊活に専念するため退職し、現在は子育てとライターの兼業中。趣味はゲームとネットサーフィン。