薬剤師のお仕事データ

薬剤師の病院の選び方、ブラックな病院を避ける3つの方法

臨床薬剤師になる目的は薬剤師によってさまざまだと思いますが、どの薬剤師にも共通する目的は、「臨床薬剤師としてやりがいのある仕事をしながら成長して、少しでも患者さまに貢献できるようになりたい」ということだと思います。

―――臨床薬剤師として成長する―――

一見、当たり前で簡単そうですが、病院で働いた経験がある薬剤師の中には、成長するということがどれだけ難しいことなのかを身を持って体験したことがある人も少なくないのではないでしょうか。

臨床薬剤師として成長するためには自分自身の努力だけではなく、働く環境もとても重要な要素になるから難しいのです。

もしも、働く環境が整っていないいわゆる「ブラックな病院」に勤務してしまったら、その環境に振り回されてしまい、環境改善に力を注ぐことが最優先で、薬剤師としての成長ややりがいは二の次ということになってしまうことになりかねません。

今回は、ブラックなところを含め、いろいろな医療機関で働いた経験のある私が、転職前に分かる「ブラックな病院の兆候」や病院を選ぶ際に最低限注意しておきたいポイントなどを実際の事例をもとにお伝えしたいと思います。

薬剤師にとってブラックな病院8つの事例

私は2つの大規模病院と2つの小規模病院に勤務していました。

それにクリニック勤務を含めると合計6つの医療機関で働いた経験があることになります。

大きな病院2つもそれなりに問題はありましたが、2つの小規模病院と2つのクリニックは私にとってのいわゆるブラックな医療機関でした。

どの医療機関でも「薬剤師」として仕事をしていることには変わらないのに、医療機関によって成長できる度合いや、やりがいの有無は全く違います。

薬剤師の目的によっても「ブラックな病院」の基準は違ってくると思います。
ここでは薬剤師が成長できる環境が整っていない、やりがいを感じない病院をブラックな病院とし、その事例を8つほど挙げていきます。

薬剤師が病棟業務できない病院

多くの臨床薬剤師は、患者さまと直接接することができる病棟業務に薬剤師としてのやりがいを見出すことから、調剤などの中央業務ではなく病棟で活動したいと願っています。

中には調剤業務にやりがいを感じている薬剤師もいますが、調剤がしたければ調剤薬局へ勤務という選択もできます。病院に勤務したからには病棟で活躍したいと思う薬剤師が多いのは納得できますよね。

ただ、病院に転職したからと言って病棟業務が必ずできるかと言えばそうではありません

病棟業務ができなかった病院の事例を2つ挙げてみます。

事例1:調剤が忙しすぎて病棟業務に手が回らない病院の例

この病院は病棟業務を毎日行ってはいましたが、中央業務がとても忙しく、病棟に上がって業務を行うのは主任クラスの薬剤師と勤務歴が長い薬剤師のみ。

私を含めたその他の薬剤師は、薬局内で膨大な処方箋を捌くのに朝から晩まで必死でしたので、病棟業務の薬剤師がどんな仕事をしているのかを知る余裕すらありませんでした。

その病棟担当の薬剤師でさえ、薬局内が人手不足のときには病棟業務を無理やり切り上げて中央業務をやらなければいけない状態でした。
転職したばかりの薬剤師が病棟に勤務できる環境は全くありませんでしたし、いつになったら病棟業務を担当できるかさえ分からず、ただただ不安でした。

事例2:薬局の環境が悪く薬剤師がいつかない病院の例

この病院は、薬剤師も積極的に病棟に上がって業務をほしいと言う強い希望が病院側にあり、面接時にも事務長から病棟業務についての説明がありました。

しかし、転職をしてみると薬剤師が病棟業務をしている形跡がないどころか、薬局内にも薬剤師がいない状態だったのです。

病棟業務ができないどころか、薬局内での業務について説明してくれる人もいない状態にはさすがに驚きました

病院の職員にこの状況について尋ねたところ、

薬局の環境が整っておらず、薬剤師が来てもすぐに辞めてしまうためいつもこのような状態。
病院側は病棟業務をやってほしいと思っているけど、とにかく人手が足りなくてできていないというのが本当のところです。

と言われました。

薬の場所もバラバラ。
未調剤の処方箋が山になって積まれているような薬局内の整理すらできていない環境で、病棟業務まで手が回るわけがありませんよね。

直属上司が薬剤師ではなかったり病院内での薬剤師の地位が低かったりする

薬剤師の地位の低い病院をブラックな病院の一例に入れましたが、薬剤師の中には「たとえ薬剤師の地位が低くても、その環境で頑張ればやりがいのある仕事ができるのでは?」と思った人も多いのではないでしょうか?

そうですよね。実は私も以前はそう思っていました。

ですが、実際に薬剤師の権利を邪険にするような医療機関で働いてみると、薬剤師の地位の低さが原因で薬剤師として満足な仕事ができないどころか、患者さまの命を危険にさらすことさえあるということに気付きます。

事例3:薬剤の知識が全くない事務長が上司の薬剤部の例

この病院は薬剤師の直属の上司が70代の事務長というわけの分からない環境でした。

看護部や検査部の朝のミーティングは、それぞれ看護部長、検査技師長を中心に行っているにもかかわらず、薬剤部だけが事務のミーティングに申し訳なくお邪魔する形でした。

薬剤部のみでミーティングを行いたいと事務長に主張したこともあります。
しかし、直属の上司は事務長だからと却下されるほど薬剤師の地位は最低だったのを今でも覚えています。

問題は、事務長が薬剤師の仕事内容について全く知らないことでした。

言うまでもなく事務長は薬剤師ではないので、知らないのは仕方のないことです。

ですが、直属の上司である以上薬剤師の仕事内容について学ぶのは当然なのに学ぶ意思は全くありません。
自分で勝手に解釈して、「薬にかかわる仕事は全て『薬局さん』の仕事」と思い込んで指示を出していたためたちが悪いのです。

例えば、医療事務がすべきレセプトの返戻処理も薬に関係があるから薬剤師の仕事だと丸投げにされたこともありますし、薬に関する発注は薬局で使うものでなくても薬局の仕事と任されることも多々ありました。

また、返戻により保険請求できなかった分に関しては、それは薬局のせいであり、薬局が作った借金だからと

とにかく早く借金を取り戻せるように返戻チェックして!

と毎日のように言われ、不慣れな医療事務業務をするために時間を費やす破目になりました。

その結果、本来やらなければいけない薬剤師業務は片手間になってしまい、患者さまのためにするべき本来の仕事が満足にできず毎日とても辛かったです

「事務の言う通りにばかりしていないで、薬剤師のやるべき仕事について主張すればいいのでは?」という意見もあると思います。
しかし管理職の薬剤師がいないため、わたしたち薬剤師がそれを訴えても、病院の管理部まで声が届きませんでした。

事例4:薬剤師にまるで興味がない看護師長が上司の薬剤部の例

このときの直属の上司は看護師長でした。

直属の上司は部下である薬剤師の立場や権利を守るように動くものですが、この上司はもともと看護部のトップのため、常に看護部中心の考え方で、薬剤部内に問題が起きようと無関心

その証拠に上司なのにもかかわらず薬剤部に顔を出すことも珍しく、何週間も会っていないということがよくありました。

結果、薬剤部内の問題が解決されなかったり、薬局内で発言の強い者だけの意見が通ったり、また薬剤部としての意見が病院に反映されにくかったりということが頻繁にあり、とても働きやすい環境とは言えませんでした。

たとえば、病院側の都合により院内処方を院外処方にするため、薬剤師がリストラに直面した時のことです。

直属の上司なら、どうすれば職員に一番負担がかからないのかを考えたり、メンタル面をサポートしようとしてくれたりするものだと思っていました。

しかし、これからどうなってしまうのかと不安でいっぱいの私たちが、看護師長から最初にかけられた言葉は、次のようなものでした。

このような状況になり、今どんな気分ですか?

看護師長はなぜそんなことを聞きたかったのか、そしてどんな答えを期待していたのかいまだに分かりません。

ただ、「あ、この人は薬剤部がこんな状態になっても他人事なんだな。」と思っただけでした。

本来の薬剤師の仕事は、患者さまに安全に薬を服用していただくために力を尽くす仕事のはずですよね。

でも実際は、病院側からの圧力による環境の変化に耐え、薬局内でのもめごとに耐える日々だったからか、薬剤師として患者さまのために成長することを考える余裕なんてなかったように思います。

このような事例から、薬剤師としての適切な地位を得てこそ薬剤部内の働く環境は整えられ、薬剤師としての意見も医療機関側に反映されやすくなるということが納得できたのではないでしょうか。

薬剤師がチーム医療に参加できない病院

チーム医療の一員として活躍したいという目的で臨床薬剤師を目指す人もたくさんいると思います。

他の医療従事者とともに専門知識を生かして患者さまの命を助けるのは、薬剤師としての大きなやりがいになることは間違いないですし、チーム医療が薬剤師の存在意義を実感できる場とも言えますよね。

ただ、このチーム医療、システムが整っている大学病院などではかなり進んだチーム医療が行われているところも珍しくないのですが、様々な理由でチーム医療が全く行われていない病院も数多くあります。

  • 理由1
    まだまだ医師の権力が強く、チーム医療という概念が浸透していない。
  • 理由2
    チーム医療を取り入れたい気持ちはあるが、薬剤師の中央業務などの仕事が忙しくそれどころではない。
  • 理由3
    チーム医療を取り入れてると謳っているが、その概念を根本的に間違えているため、実質的なチーム医療は行われていない。

ここでは実例として<理由3>の事例を挙げてみます。

事例5:チーム医療の概念を自分たちの都合の良いように考えているクリニックの例

このクリニックはチーム医療を行っていることを大々的に掲げていました。
私はチーム医療のメンバーとして患者さまに貢献したいと思い、このクリニックに転職を決めました。

そもそもチーム医療の概念とは何でしょう。

チーム医療の概念
それぞれの医療の専門家が、専門分野での知識を出し合い、お互いの意見を尊重しながら、患者さまの命を守るという一つのゴールに向かって力を尽くす医療

これですよね。

ですがこのクリニックが掲げているチーム医療は、「資格がなくてもチーム医療の一員になれば専門家とともに治療に携わることができる」というチーム医療でした。

というわけで、患者カンファレンスには毎回十数名の事務員が参加

ときには医療の専門家よりも事務員のほうが多いのではないかと思うときもあったほどです。

カンファレンスに参加するだけなら良いのですが、事務の提案に対して看護師が「それは素人考えなので、ここには持ち出さないでください」というような意見を言うとしますよね。

するとクリニックのオーナーから

それは資格を持っていない人に対しての差別です。チーム医療はそういうものではないでしょ!

と注意されるということがたびたびありました。

これでは、「専門家が意見を出し合って尊重しながら患者さまに貢献する」というチーム医療を行うメリット自体がなくなってしまいます。
チーム医療に携わりたくて転職した薬剤師にとって大きな失望になるに違いありません。

また、このような「偽の」チーム医療により一番大きな代償を受けるのは、私たち薬剤師ではなく患者さまだということも絶対に忘れてはいけないことだと思います。

チーム医療を行っているかどうかや、チーム医療に薬剤師が参加しているかどうかは、転職前に面接などで確認することはできます。
もしチーム医療に参加できないと言う回答を得られればその病院への転職を避けることができます。

ですが、<理由3>のように一見、チーム医療を行っているように見えて実は行っていないとなると、それを見分けるのは至難の業と言えますよね。
この解決方法については後程説明したいと思います。

国家資格、認定資格を生かせない病院

せっかく一生懸命勉強をしてやっとの思いで薬剤師の資格を取ったのだから、資格を生かして働きたいと思うのは当然です。

それなのに、薬剤師の資格を十分に生かせない、薬剤師の資格を軽視されている、認定資格をとったのに使わせてもらえないなどの薬剤師からの不満が絶えない病院が実際に存在します。

事例6:薬剤師の資格を十分に生かせない病院の例

この病院は外来の患者さまが多く、薬剤師のうちの9割は朝から晩まで薬局で調剤・監査などの中央業務に徹する必要があるところでした。

そこでの薬剤師からの不満の一つに、

注射剤の混注業務は薬剤師ではなく看護師がやっている

というものがありました。

混注業務とは、注射や点滴が複数になる場合、投与前に混合する作業のことです。

抗がん剤や抗生物質の注射は、細菌が混入するのを防ぐため、クリーンベンチ内で無菌的に混合する作業を行うと保険点数が請求できます。

時間がないとはいえ薬剤師は注射の払い出しのみで、混注業務は看護師

これでは病院へ利益貢献できるチャンスと、薬剤師としての経験値を増やすチャンスの両方を逃してしまっていると言わざるを得ませんよね。

事例7:薬剤師の資格を軽視している病院

ここでご紹介する問題は、大病院や調剤薬局ではあまり発生せず、小規模病院やクリニックで起こることが多い問題です。

それはズバリ、調剤業務を無資格の事務が行っているということです。

今のこの厳しい世の中、こんな法律違反のようなことが通っているのかと驚く人もいると思いますが、厳しく取り締まられているのは調剤薬局で、小規模な病院などでは調剤に関してほとんど国の監査が入りません

そのため、「医師の指示のもとやっているから大丈夫」とのことで、薬剤師がいるのにもかかわらず、事務が率先して調剤に従事しているという信じられないことが私の目の前でも起こっていました。

もしも「調剤をしたいから薬剤師になった」という薬剤師がその場にいたら、無資格者が調剤している姿を見て、「何のためにこんなに勉強してきたんだろう」と落胆してしまうでしょう。私もそうでした。

しかし私たち薬剤師は患者さまのことを第一に考えなければいけません。落ち込んでいる場合ではないんです。

責任感や正義感を持つ薬剤師なら上司に一言主張すべきですよね。

事務の調剤は、処方チェックなしの単なる薬の数集めです。これでは患者さまの安全が守れません!

女性薬剤師・左手

別に今まで事故が起こっていないんだからいいじゃない。事務にできるんならやってもらったほうがあなたたちも楽でしょ?
資格、資格ってそんな威張るもんじゃないでしょうに。

クリニックの薬局の直属の上司が事務長であったため、私がどんなに主張しても通じませんでした…

これも薬剤師の地位の低さが原因の一つであると言えるのかもしれませんが、いくら主張をしてもこの問題は全く改善されませんでした。
残念ながらこの医療機関では今も同じ状況が続いていると思われます。

事例8:認定資格をとったのに使わせてもらえない病院

この事例は私ではなく、同じ病院で働いていた先輩のお話です。

この先輩は、「糖尿病療養指導士」の資格をとり、それを生かした仕事をしたいと思っていたそうです。
しかし残念ながら、その資格を生かせる場が病院側にありませんでした。

専門的な知識を患者さまに使うこともあまりできないし、資格を取ってもお給料が全く変わらないということで、結局先輩は資格を生かせる職場に転職してしまったのです。

このような例は珍しくないようで、糖尿病療養指導士なのに専門教室を開けない、さまざまな認定資格を取ったのにお給料に反映されないといった声は想像以上に多いです

この事例では、先輩が退職した後に薬剤部長から私が呼ばれ、

糖尿病療養指導士を取る気はない?まあ、今は生かせる場もないし、お給料も上がらないけど、やっぱり努力してとったということが大事だと思うんだよ。
このまえ糖尿病療養指導士が辞めちゃって今だれもその資格を取っている薬剤師がいないから箔がつかないじゃない?
君、取らない?

と言われるというオチがつきます。

認定資格を持っている薬剤師がいるということで薬剤部に箔をつけたいのなら、その知識やスキルを活かせる環境をまず整えることが大事だと思うのですが、そのような考えは上司にはありませんでした。

環境を整えずに表面だけ良くしようとしても、結局は先輩のような薬剤師を増やし、優秀な薬剤師を手放さなければいけない結末の繰り返しになることをよく考えてほしいと思いました。

ブラックな病院に転職しないために!薬剤師の病院選び3つの方法

  • 病棟業務ができない
  • 直属上司が薬剤師ではなかったり病院内での薬剤師の地位が低いかったりする
  • チーム医療に参加できない
  • 国家資格、認定資格を生かせない

ここまで薬剤師にとってブラックになりうる病院の4つの問題について事例を取り上げてきましたが、重要なのは転職前にどうやってこのような事態を避ければよいかということですよね。

ここでは薬剤師の病院選びのコツについて少しお話しします。

病棟業務ができない 、チーム医療に参加できない、国家資格・認定資格を生かせない病院を見極める!

4つの問題の中でも上記の3つの問題は、実は面接や説明会などである程度自分で確かめることができます。

  • 転職後すぐに病棟業務ができるかどうか
  • チーム医療を行っていて、薬剤師として参加できるかどうか
  • 認定資格があるならばそれを生かして働けるかどうかと、その場合の手当て

これらについて転職前に病院側にぜひ質問してみてください。

病院側はこれらのことを隠す必要はありませんので、正直な回答をもらえると思いますよ

また先ほど、チーム医療を行っているように見せてはいるけれども実際はチーム医療とは名ばかりで、医療機関の都合の良いシステムにしてしまっているという例を挙げました。

そのようなことが心配でしたら、どんなチーム医療をしているのか、どんな職種が参加しているのかという聞き方で尋ねてみると、かなり判断できるのではないかと思います。

「医師と看護師と検査技師と栄養士と薬剤師と事務が平等に意見を出し合って・・・」とか、「医師をその他の専門職がフォローして・・・」というような答えの場合は要注意かもしれません。

直属上司が薬剤師ではないかったり、病院内での薬剤師の地位が低かったりする病院を見極める!

4つの問題の中で、最も見極めが厳しいのがこの項目ではないでしょうか。

「薬剤師の地位はこの病院では低いでしょうか?」とはなかなか聞けないですし、もし低くても「はい。かなり低いですよ。」と答える病院なんてありませんよね。

転職前に100%見極めるのはかなり難しいですが、ここだけはチェックしてほしいと言う点を私なりに考えましたので参考にしてみてください。

面接官に薬剤師がいるかどうか


これは、とっても重要なポイントと言っていいと思います。

先ほど、6つの医療機関で働いた中で4つがブラックでしたと言いましたが、この4つの医療機関のうち3つの医療機関の面接に薬剤師が面接官として参加していないという状態でした。

これはつまり、薬剤師の管理職がおらず、直属の上司が薬剤師ではない可能性がかなり高いということです。

もし管理職である薬剤師がいるとするならば、自分の管轄下の薬局に入る新人について知る必要があるため、必ず面接に参加するということが簡単に想像できますよね。

事務長や看護師長が面接官として質問して終わるような面接なら、上司は薬剤師とは別の職種の人であり、それゆえに薬剤師の地位も低いと考えるのが自然です。

実際に、3つの医療機関の面接で面接官であった事務長や看護師長が、転職後私の直属の上司になりました。
そしてその後の苦労は前述したとおりです。

対外的な発表を他職種と合同で行っているか・薬剤部単独で行っているか

学会発表や対外的な発表・事業を他職種と合同で行っている薬剤部は力があると思ってもいいでしょう。

共同演者として名前があるということは、一緒に仕事をしているということですよね。もし薬剤部に力がなければ、薬剤部単独での仕事ばかりになっているはずです。

明らかに薬剤部だけでは事業が成り立たない糖尿病や肝臓、腎臓などの領域に薬剤師の名前が連なっているのならば、他職種からも認められているということです。薬剤師の地位も低くないとみていいです。

病院に薬剤師が何人いるか尋ねる

面接において何人の薬剤師が働いているかを聞くのも薬剤師の地位を確かめる良い方法と言えます。

この質問は、面接官に遠慮なく聞ける内容ですよね。

人数が多いほうが病院側に薬剤師の意見を通しやすく、働きやすい環境が整っている可能性が高いです。

つまり薬剤師の数が多い大規模病院の方が薬剤師の地位が確立されていることが多いということです。

転職エージェントに尋ねるのも一つの手

ここまで病院の見極め方をいくつか書いてきました。

質問すべき内容もご紹介しましたが、もしも転職前に根掘り葉掘りいろいろなことを聞いてしまったら印象が悪くなるのではないかと心配な方がいたら、その場合は転職エージェントを利用することをオススメしたいです。

直接は聞きずらいことでも、転職エージェントの担当者がプロとして間に入り、医療機関側に確かめてくれることによって、疑問に思っていることを解消したり、角が立つかもしれないなどの心配事を最小限にしたりできると思いますよ。

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薬剤師が病棟で活躍するためにはどんな病院を選べばいいか

ひとつ前の項目で、転職先の病院で病棟業務を希望しているのなら、病棟業務があるかどうか面接やエージェントを通じて病院側に尋ねてみてくださいと書きました。

ここでは、病棟で活躍するために具体的にどのようなことを尋ねればよいのかということをお伝えしたいと思いますが、正直なところどのような業務をやりたいかによっても選ぶべき病院が違ってきます

例えば病棟業務を行っている病院でも、退院処方だけの服薬指導をしているところもあれば、入院から退院までのすべての服薬指導をしているところもあります。

また、服薬指導だけが病棟業務ではなく、生活習慣病の教室を薬剤師も担当する病院、医師の回診に参加できる病院、ストック管理を任される病院などさまざまです。

まずは自分が病棟でどんな仕事をして活躍したいかということを明確にして、それからエージェントなどを通して病院選びをしてください。

ちなみに、病棟で薬のエキスパートとして活躍できる専門薬剤師の資格を目指す場合には、資格取得ができる医療機関が限られていますので、きちんと確認してくださいね。

まとめ

今回は、ブラックな病院を避けるための病院選びのコツについてお話してきました。

私たちは薬剤師になるという目標のもと頑張って勉強し資格を取りましたが、資格取得するだけなら、たとえどの薬科大学に入ったとしても自分自身の努力次第で目標を達成することができましたよね。

しかし、社会に出て薬剤師としてのやりがいや成長を目標にした場合、それらを達成するためには働く環境がとても重要な要因になり、資格取得の時のように自分一人の努力ではどうにもならないときもあることが分かったのではないでしょうか。 

いろいろな事例を示し、それに対する対処法も書いてきましたが、パーフェクトな条件の病院が存在しないのも現実です。

全てにおいて理想的な病院を選ぼうとするのではなく、どんな病院が自分にとってのブラックな病院なのかを一度整理して、その上で「自分自身が働きやすい病院」を選ぶためにこの記事を役立いただけたらとても嬉しいです。

多くの臨床薬剤師さんたちが、やりがいを感じて成長し、患者さまに大きな貢献できるようになることを心から願っています。

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Candie

Candie

総合病院に臨床薬剤師として勤務後、治験コーディネーターを経て語学留学のため渡米。 帰国後は治験コーディネーター、保険薬剤師として英語を生かした仕事に就く。 現在は結婚退職し、ライターとシステムプログラマーとして在宅勤務中。趣味はものづくり。

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