調査データ

管理薬剤師って大変?薬剤師が大変と感じる職場とは

管理薬剤師って大変?薬剤師が大変と感じる職場とは

  • 2022.02.28

管理薬剤師は、薬剤師にとって身近な役職の1つ。

キャリアアップを考えるなら、真っ先に目指したいポジションですね。

ですが管理薬剤師になると、平薬剤師に比べて業務量や責任が増加。
正直「給与(手当)に見合わない」と感じるケースも少なくありません。

そこで今回は管理薬剤師について、現役薬剤師100名にアンケート調査を行いました。

管理薬剤師にベストな給与は?
家庭と両立しやすい管理薬剤師の職場は?

管理薬剤師として働きやすい職場を知るヒントとなる内容ですよ!

 

この記事を書いた人

三上小夜香 三上小夜香
大手調剤薬局に勤務後、転勤族であるMRとの結婚により退職。結婚後はしばらくパートで働き、派遣薬剤師に転向。妊活に専念するため退職し、現在は子育てとライターの兼業中。趣味はゲームとネットサーフィン。

対象者:薬剤師100人
調査方法クラウドワークスによるインターネット調査
調査期間:2022年2月24日~2月25日

管理薬剤師は一般薬剤師よりも大変?現状をアンケート調査

薬局の管理者として、現場を管理する責任を持つ管理薬剤師。
さらに薬剤師としての通常業務も。

「当然管理薬剤師は大変!」と言いたいところですが…
管理薬剤師と薬局長が別の薬局もあり、一概には大変と言い切れないことも。

そこで現場で働く薬剤師に、職場の管理薬剤師は大変そうか伺いました。
※回答者本人が管理薬剤師の場合は、本人が大変と感じるか回答頂いています。

管理薬剤師は一般薬剤師よりも大変?

7割弱の薬剤師が、管理薬剤師は一般薬剤師よりも大変と感じている結果となりました。

実際の意見をいくつかご紹介します。
(読みやすいように一部改変しています。)

1位 大変 66%

正社員薬剤師が管理薬剤師一人しかいないため、責任が多くのしかかっている感じがあります。
ラストまで一人で勤務しなければならない状況が多く一般薬剤師よりも大変そうです。

地域支援体制加算を算定している薬局の管理薬剤師は、算定要件をクリアするために取り組むべき業務が多く大変です。
私が所属している会社ではアンケート、業績報告、各店舗との支援調整など一般薬剤師より、格段に業務量が多いです。

大変そうです。大型スーパーの一部門という位置付けなので、関係部門との調整が大変そう。
店長も医療や薬局に理解がない様子。人員が抜けても経費の観点からか、パートは募集するものの広告は出さない。営業時間を変更する予定もありません。

門前の処方枚数も多いうえに在宅医療の件数も多くて、調剤(粉砕や一包化)、薬剤管理、薬歴、配達と夜遅くまで仕事をしているのが日常なので大変そうです。

大手チェーンのため、他店舗への不動品の対応や月1回程度の管理薬剤師会議など大変そう。
月末には出荷調整等で納品出来なかった発注の管理をしており、時間的にも大変だと思う。

在宅や患者さんからの24時間の電話対応での体制も管理薬剤師が1人で担っており、とても大変そうでした。
日中は調剤や在宅に関わってくださっていたので、管理業務は残業していたようです。

大変そう。受け持っている施設数が多いため、先方との交渉やミスがあったときの謝罪・状況説明なども度々発生するため、とても大変そうに見える。

大手ドラッグストアにて、調剤店の管理薬剤師をしており、一般薬剤師よりも大変と感じます。
医療事務がいない現場のため、一般薬剤師と同じように入力・レセプト作業や調剤業務を行いながら、管理薬剤師として、アイドルタイムなどに設備構造のチェックや法定記録の確認・保管を行なっております。

一般的な管理薬剤師としての業務がある他に、大手チェーンなのでさまざまなノルマもあり、大変そうに思います。
ノルマの達成状況の報告書を求められたり、オンライン会議の出席で店舗を閉めたあとも拘束されたりと、業務の合間だけではこなせないような仕事も抱えているように見えます。

自分の場合妊娠している時に1人店舗の管理薬剤師(ドラッグチェーン)になった。
事務作業は全部自分だし、1人しかいないので休憩もほぼ取れずとても忙しかった。

2位 大変(そう)ではない 14%

在宅メインの薬局です。正社員の薬剤師は複数おり、訪問診療に同行したりと各自忙しくしております。
小規模の薬局というのもあり、管理薬剤師が特別忙しいという印象はありません。

管理薬剤師と店長が分離しているので業務が分散されているため、管理薬剤師の業務は楽だと思う。

楽でした。一人薬剤師兼管理薬剤師をしており、パートの薬剤師さんでまわしていました。
社長が薬剤師だったので、管理薬剤師の仕事を積極的に手伝ってくれていたので、特に大変だと感じたことはありませんでした。

3位 少し大変(そう) 12%

処方箋枚数は1人20-30枚程度。処方箋内容は軽めなので、勤務時間内に業務が終わり、残業は少ない。
ただ、年上社員が多いので、従業員指導に苦労する。

業務内容に関しては一般薬剤師とさほど変わらないと感じる。
大変そうなのは幹部とのやりとり。しょっちゅう電話がかかってきているようで、その対応が大変そう。

少し大変そうです。現在は昨今の出荷調整で在庫の確保に振り回されています。
さらにコロナによる処方箋減、診療報酬改定で薬局の利益が少なくなっています。そのため会社からの圧力を感じています。

4位 それほど大変(そう)ではない 8%

残業は多いが、月10時間程度が上限になっているため、そこまで負担は多くないと感じている。
ドラッグストアなので、人員が足りている背景もある。

在庫管理や雑用などは薬剤師全員で分担しているので、通常通りに仕事が進んでいれば、そこまで大変そうには見えない。
強いていえば、調剤過誤やクレームの対応は大変だと思うが、幸い滅多に起こらないので、普段は他の薬剤師と負担はそこまで変わらないのではないか。

アンケートの意見をまとめると、管理薬剤師が大変と感じる薬局の特徴は以下です。

管理薬剤師が大変な薬局

  • 正社員が少ない
  • 大手調剤チェーン
  • ノルマがある
  • ドラッグストア
  • 在宅・施設薬がある
  • 1人薬剤師

大手・ドラッグストアは仕事がマニュアル化されている一方、管理すべきことや報告も多い傾向。

管理薬剤師が担う仕事が多く、大変と感じやすいようです。
ノルマも多くなりがちですね。

上記に当てはまる薬局でも、管理薬剤師をサポートできる体制があれば大変ではありません。

例えば大手薬局でも、正社員が多ければ仕事を割り振れるなどですね。

管理薬剤師が大変かどうかは、担っている雑務量に大きく左右されると言えるでしょう。

管理薬剤師として働く上で、薬剤師が求める年収は?

一般薬剤師よりも、仕事量や責任が多い管理薬剤師。
通常は管理薬剤師手当などで、昇給があります。

薬剤師は管理薬剤師として働くなら、どの程度の年収を求めているのでしょうか。

管理薬剤師として働く上で、薬剤師が求める年収

薬剤師が求める管理薬剤師の年収として、最も多い意見は「600万円以上」でした。

薬キャリの調査では、全ての企業規模で管理薬剤師の平均年収は600万円をクリア。

企業規模別管理薬剤師の平均年収
引用元:薬キャリ職場ナビ 徹底調査!薬剤師の平均年収比較

多くの薬剤師はどの職場で管理薬剤師になっても、年収的には満足できると言えます。

ただし21%の薬剤師は、管理薬剤師の年収として700万円以上を希望。
20店舗以上の企業では、叶わない年収です。

管理薬剤師として高年収を求めるなら、中小薬局を狙うと良いでしょう。

参考記事 薬剤師の年収アップ方法15選!「管理薬剤師」「資格」を抑え1位になったのは?

管理薬剤師が子育てと両立できる職場とは?

管理薬剤師は休日出勤があったり、残業が多くなりがち。
子育てとの両立が、大変な仕事と言えてしまいます。

そこで、管理薬剤師が子育てと両立しやすい職場について調査しました。

管理薬剤師が子育てと両立できる職場
※複数回答可

最も多く挙げられたのは、「管理薬剤師でも休みやすい」職場です。
次点は「残業が少ないorほぼない職場」に。

管理薬剤師はシフトの穴を埋めるために休日出勤したり、雑務で残業が多くなりがち。

https://twitter.com/mochicco82/status/1487673773511766016

「ヘルプ要員orラウンダーがいる」など、サポートのある環境なら休日出勤や残業は少なくなります。
プライベートの時間を取りやすくなりますね。

「大手調剤薬局」は、ヘルプがもらいやすく「正社員が多い薬局」にも該当。

大手調剤薬局はママ薬剤師の転職先としても、オススメ度の高い職場です。

管理薬剤師として働く上で「費用対効果」が高い職場は?

管理薬剤師の手当は、数千円の職場もあれば10万円の職場まで様々。
全体として、2~5万円の職場が多いです。

ただし手当の額だけでは評価できません。

管理薬剤師手当が2万円ですごく大変なら収入に見合わないと感じるし、5万円で楽ならすごく魅力的ですよね。

仮に管理薬剤師手当を月3万円としたとき、費用対効果が高いと感じる職場はどこか伺いました。

管理薬剤師として働く上で「費用対効果」が高い職場
※複数回答可

7割を超える薬剤師が、「管理薬剤師が受け持つ雑務が少ない職場」は費用対効果が大きいと回答しました。

管理薬剤師が大変と感じる理由も、調剤や投薬以外の仕事が多く大変という意見が多い結果でした。
雑務が多ければ多いほど、費用対効果は小さくなるでしょう。

「ノルマが少ない」薬局なら雑務が減るし、管理薬剤師の精神的疲労も減少。

「一人あたりの処方箋枚数が少ない薬局」「負担の軽い処方せんが多い」など、薬剤師としての仕事が比較的楽な職場でも、管理薬剤師業務に集中できるため負担減になりますね。

薬剤師が管理薬剤師として避けたい職場とは?

管理薬剤師として働く上で、最も費用対効果が大きいのは「管理薬剤師が受け持つ雑務が少ない職場」でした。

ではシンプルに、管理薬剤師として働くのは避けたいと感じる職場はどこでしょうか。

結果は以下です。

薬剤師が管理薬剤師として避けたい職場
※複数回答可

1位は「管理薬剤師が受け持つ雑用の量が多い職場」という結果。
雑務が多い職場は、収入に関わらず避けたいと感じられることがわかりました。

また、7割以上の薬剤師が「管理薬剤師手当てが月1万円以内の職場」を挙げました。

どんな職場でも、管理薬剤師の負担ゼロはあり得ません。
仕事量に対し、月1万円の手当では見合わないと感じる薬剤師が7割以上でした。

「一人薬剤師の職場」の負担が大きいのは当然。
「年上の職員ばかりの職場」も、管理薬剤師の心理的負担が大きくなりがちです。

激務になりやすい「大学病院など基幹病院の門前薬局」も、避けたいと考える薬剤師が多い結果でした。

まとめ

管理薬剤師は、薬剤師にとって最も身近なキャリアアップの第一歩。

年収アップを考える上でも避けて通りにくいですが、職場によっては負担が大きく費用対効果が小さいことも。

管理薬剤師を目指すなら、管理薬剤師の負担が小さい薬局や企業を選びたいですね。

年収や手当は聞きにくいですが、転職の際には転職エージェントを通じて確認可能です。

キャリアアップを考えるなら、管理薬剤師として無理なく働けるかどうかも考えてみましょう。

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