今後の薬剤師

ウィズコロナの薬局事情。コロナ禍で職場環境はどう変わったか【薬剤師118人にアンケート】

ウィズコロナの薬局事情。コロナ禍で職場環境はどう変わったか【薬剤師118人にアンケート】

  • 2020.11.13

2020年は新型コロナウイルスにより、世間も医療業界も大きな影響を受けました。

残念ながら流行の終結は未だ見えず、『ウィズコロナ』を考えなければならない状況ですね。

医療従事者である薬剤師も、ウィズコロナの最前線で働く1人。

新型コロナウイルス感染者が珍しくなくなった今、薬局での働き方や運営はどのように変わったのでしょうか。

今回ウィズコロナの薬局事情を、現場で働く薬剤師さん118人に対し以下の内容のアンケートを行いました。

  • 新型コロナウイルスの感染疑いのある患者さんが来局された時の対応
  • 薬局内での新型コロナウイルスやインフルエンザの感染対策
  • 新型コロナウイルス流行前後で変わったことや気を付けるようになったこと
  • 新型コロナウイルスで減収になった薬局での対策

以下ではアンケートの結果をまとめ、回答をいくつかご紹介します。

ウィズコロナの世の中を乗り切るため、他の薬局での取り組みを参考にしてみてくださいね。

対象者:薬剤師の男女118人
調査方法:クラウドワークス及びTwitterによるインターネット調査 1 2
調査期間:2020年10月12日~10月21日
アンケートの回答全文はこちら

1.新型コロナウイルス(COVID-19)の感染疑いのある患者さんが来局された時にどう対応していますか?

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染疑いのある患者さんが来局された時にどう対応していますか?

まずは、新型コロナウイルス感染疑いの患者さんが来局したときの対応を伺いました。

ほとんどの薬局で、感染疑いの患者さんへ特別な対応を取っているとのことでした。

結果は以下です。

※ご紹介する回答は、読みやすいように一部修正しています。

薬局の外(患者さんの車や簡易テント・別室・病院など)で投薬している 60.2%

コロナウイルス感染の疑いがある患者が来た場合は、クリニックの職員が処方箋を持って来ます。
その際患者の電話番号を教えてもらい、電話にて薬の受け渡し方法や薬の説明などを行います。
薬の受け渡しは薬局外に設置した受け渡しボックスを使うか、車の近くまで薬を持っていき、接触しないように渡します。会計は振り込みにししてもらいます。

病院の発熱外来受診患者さんは、車もしくは病院の隔離された場所で待機となり、処方せんは病院の事務の方が持ってきます。
病院の方から携帯電話の番号も教えてもらうので、薬の準備ができたら、電話にて問診・投薬を行います。料金についても事前に伝え、おつりがある場合は釣銭も用意してから患者さんのもとに薬を届けます。
防護服は高価なので、100円ショップなどで購入したレインコートを着て、手袋・ゴーグルをして届けています。

なるべく薬局の外で薬の受け渡しが出来るようにする。車で来局された方には車で待っていてもらう。
服薬指導は電話で行い、薬の受け渡しのみで済むようにした。
薬の種類が多い場合はまず薬をお渡しして、帰宅後に電話で服薬指導など、臨機応変に対応した。

隔離室に通すか、車での来局なら車内で待機してもらいます。
出来るだけ接触者を減らすため、問診・投薬・会計まで一人で行います。防護服着用・マスク・フェイスシールド着用して対応します。
帰られた後は対応した者の消毒、着用した防護服などを薬局内に持ち込まず、外で消毒または廃棄します。
薬局内にて投薬した場合は窓を開けて換気をし、消毒作業を行います。

まずは薬局内には入れずに外で待機をしていただき、電話で会話を行う。
感染対策を特に熟知している薬剤師が対応を行い、薬についても外でお渡しをする。お渡し後に電話で服薬指導を行い、会計はその場ではもらわないようにする。後日、体調改善した後に、振り込み等で対応する。

本人がいるか確認、家族同伴であれば、家族に薬局内へ来てもらう。車で待機していただき、受付や投薬などをすべて薬局外で行う。
スマホで処方箋を送信する仕組みも活用している。

発熱(37.5度以上)、または頭痛の症状がある方は店舗の外で待ってもらって対応するようにしています。

自家用車の中で問診・投薬。あるいはインフルエンザなど発熱者用の別室があるので、そこで問診・投薬。

コロナ疑いと申し出があればできるだけ早く投薬、もしくは車で待機してもらって薬をお渡しする。
フェイスシールド付けて対応する。
受付の時点で申し出が無いと他の患者さんと区別できないので、普通の流れで投薬しています。

門前の病院の場合はあらかじめ連絡をくれるようにお願いしてあります。
来局の際は外に出て待っていて頂いて、投薬などすべて外で行うようにしています。

女性薬剤師・左手

6割近くの方が、薬局内を避けて投薬をしていると回答しました。
病院から報告があった場合を含め、発熱など新型コロナ感染が疑われる患者さんに対して、隔離対応を取っている薬局が多いようです。

消毒・防護の徹底や離れたカウンター・待合室で対応している 18.6%

他の患者さんとは離れた場所に待機させる。
投薬の際も投薬口にはきてもらわず、薬剤師がコロナウイルスの疑いのある患者のもとに行き対応する。現金でお会計をした場合は現金をも消毒。

別の患者とは離れた場所(薬局の構造上別室は無理なためあくまで同室の離れた場所)で待機してもらう。
投薬は薬剤師はフェイスシールド使用。

通常の投薬カウンターから離れた位置に発熱外来用の座席を設置し、仕切りをつかって他の外来の患者さんと距離を開けるように誘導しています。
通常のマスクにガウンも使い対応しています。

発熱や咳症状がある患者は待合室に赤い線をテープで引いているためそこで一般患者と分けています。
また、投薬台も一番外側で投薬するよう心がけています。

他と少し離れた投薬台に案内し投薬している。投薬後は消毒用エタノールで念入りに清拭している。
本来は隔離された個室で対応できればよいのだが、調剤薬局でそのような対応ができる店舗は限られているので、正直院内処方で対応してもらいたい気持ちはある。

一番端のカウンターで投薬し、投薬後はカウンターなどを念入りに掃除します。
そこだけ拭いていると他の患者さんが怪しむので局内全体的に掃除します。またコロナ疑いの場合は優先的に投薬し、接触時間・滞在時間は短くしています。

女性薬剤師・左手

薬局外での対応が難しい薬局では、カウンターや待合室を分けて対応しているようです。
薬局内での投薬後は、隅々まで消毒・換気しているとの回答が多く見られました。

新型コロナ感染疑いの患者さんが来たことはない 5.9%

コロナウイルスの感染疑いのある患者さんは、今のところ来ておりません。
もし来られた場合は、処方せんだけお預かりして送薬にて対応しようかと思っています。

今の所実際に来局されたことはないですが、サージカルマスクの着用と手指衛星の励行は標準予防策として行っております。
換気、消毒の徹底もしてます。

今のところそのような状況はないが、インフルエンザの患者さんは裏口から出入りしてもらい別室での対応を取っているのでそのようにすると思う。

特別な対応はしていない 3.4%

普段から感染症対策としてプラズマクラスターや消毒を心がけているので、特にこれといったことをしていません。

来局時に特別な対応はせず、患者が帰った後にアルコールで椅子や机を拭き、スタッフも手洗い、うがいを行う。

基本的に他の患者さんと変化はありません。
誰がどんな疾患であるかを他の患者さんに漏らすことはしませんので、表面上は一般的な対応と同じです。
感染症なので、インフルエンザの患者さんに準拠した対応となります。PCRで確定診断が出るまでは過度に対応をすると周囲に不安と混乱をきたし、医療ミスの発生源となります。

女性薬剤師・左手

一部ですが、特別な対応を全くしていない薬局も。
無駄な不安を煽る必要はないですが、感染リスクを最小限に抑える対応は検討したいですね。

新型コロナ感染者か不明のため消毒や防護対応している 2.5%

処方箋を見ただけではわからないので、投薬後のアルコール除菌を徹底しています。
受付した医療事務の方から処方箋を触った調剤者、薬剤師含め投薬台とその周辺全て除菌しています。

基本的に疑いのある患者さんは、処方箋のみではわからないケースが多く、服薬指導時にPCR検査を実施してきたという申し出がありました。
通常通り会計まで済ませ、その後受け取ったつり銭を含め消毒しました。

新型コロナ感染疑いの患者さんは来局してもらわない 2.5%

私が勤務する薬局では、感染の疑いがある患者さんの来局は完全にお断りしております。
仮に処方箋の受付を行う場合は、処方箋をFAXで送っていただき、電話で薬の説明を行った上で処方箋の原本が届き次第郵送対応しております。

基本的には、疑いのある患者さんには事前に電話など頂いて直接来局は避けて頂いています。
薬局の構造上、別の窓口は設けられないので。

女性薬剤師・左手

新型コロナウイルス感染症に対しては、医療機関間での連携も大切です。
処方せんの発行元に、感染疑いの患者さんが来るときは連絡して欲しいと相談するのも良いでしょう。
感染疑いの患者さんが事前に来ることがわかれば、対応しやすくなりますね。

※ちなみに新型コロナウイルス感染疑いの患者さんの調剤を拒否することはできません。
調剤の拒否は、薬剤師法第21条の応需義務違反に該当します。
厚生労働省による「新型コロナウイルス感染症が疑われる者が薬局に来局した際の留意点について」においても、調剤拒否の正当な理由に該当しないと明記されています。

病院薬剤師の方の回答 3.4%

病院内での薬局勤務です。
コロナウイルス疑いの方はなるべく面談しない方向で業務調整しておりました。
具体的に帰国者接触者外来の方への薬剤は薬局からエアシューターで外来までお届けしておりました。
入院患者でグレー扱いになった方は面談を控え、持参薬の確認も紙面で行いました。

病院勤務の薬剤師です。発熱患者が来た場合には他の患者との接触を避けるため、必ず発熱外来に受診していただき、必ずPCR検査を実施しております。

病院のCOVIT-19感染疑いとしての外来対応は、感染疑い患者は専用のブースで診察され、処方が出るとその場で待機していただき、薬剤師は患者への指導は直接は行わず、担当看護師を介して行っています。
入院患者の場合は、PCR陰性が出るまでの間は、薬剤師はベッドサイドでの直接の指導は行わず、持参薬の情報などは、担当看護師から本人もしくはご家族へ確認してもらって薬学管理のみを行います。
陰性確認後は、必要に応じて患者面談を行います。

女性薬剤師・左手

多くの患者さんや医療従事者と触れ合う、病院薬剤師。
感染を広めるリスクを高めないために、感染の疑いがある患者さんとの接触はできるだけ避けているようです。

その他 3.4%

近隣の病院は疑いのある患者は外来に出さず、院内処方にしています。以前間違って処方がきたことがあったが来ないよう徹底するよう役員の人が言ってました。

保健所への報告

ちょうど昨日、初めて対応いたしました。
CLよりFAX処方箋を受け取り調剤し、近場のお家だったためポストイン後電話にて投薬しました。
来局歴ありの患者さんのためお会計・原本回収は回復後にご来局していただくことにしました。

女性薬剤師・左手

仮に来局した患者さんが新型コロナウイルスに感染していた場合、全く何も対処しなければ感染を広げてしまうリスクがゼロではありません。
発熱や咳が出ている人が近くにいることで、不安を感じる患者さんも少なくないでしょう。
混乱を防ぐためにも、感染の疑いがある患者さんへの特別な対応は必要ですね。

2.薬局内での新型コロナウイルス(COVID-19)やインフルエンザの感染対策として、どのようなことを行っているでしょうか。感染対策として行っていることをご記載ください。

薬局内での新型コロナウイルス(COVID-19)やインフルエンザの感染対策として、どのようなことを行っているでしょうか
次に、薬局内での新型コロナウイルス感染拡大防止策を伺いました。

2020年6月に実施した「コロナ禍での薬剤師の苦労」というアンケートでは、消毒剤やマスクの不足が訴えられていました。

しかし今回のアンケートでは、十分な消毒剤やマスクにより、感染防止策が取られていることがわかり安心しました!

具体的な感染対策の回答内容を紹介します。

※複数の対策を行っている方が多かったため、重複回答可として計上しています。

アクリル板やマスクなどの防護対策・投薬後の手洗いや消毒 81.4%

換気、手洗い、消毒、窓口をアクリル板にかえる。
第一波のときは、防護服、ゴム手袋、眼鏡をして患者応対しておりましたが、現状少し緩くなりました。

顔や髪を触らないようにするのと、ウェルパスのような手指消毒剤だけでなく、流水を使って手指を洗う回数を増やしました。

受付、投薬台にアクリル板を設けています。また、患者さんから見える位置で手指の消毒を行っています。

WHO基準の手洗い手技の徹底。(※)調剤室から出入りしたら必ず擦過式アルコールジェルを使用。出勤時と昼休憩時の2回体温チェック。3蜜を避ける。
他の情報や対策があっても、上記のようなエビデンスのある1次情報からブレないように心がけています。

マスク着用、アルコール消毒、石鹸による手洗いは当然行っています。また眼鏡をかけていない人はフェイスガードやゴーグルをつけるように上司から指示が出ています。

スタッフはこまめに手指消毒を行う。投薬台にパーテーションの設置。
お金のやり取りは直接行わない、トレーを使う


「WHO基準」と明記した理由
多くの施設では、手指消毒製品大手のサラヤさんや、厚労省が提示する手指消毒手技を利用されていますが、こういった国内の手技説明ではWHO基準10番目の手技の「ペーパータオルで蛇口を止める」が省かれています。
(※汚染された手で開けた蛇口を、清潔な手で触れたら手指消毒をした意味がなくなるため必要な手技)

参考
厚労省: https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000593494.pdf
サラヤ: https://family.saraya.com/tearai/index.html#tearai02

最近はセンサーで自動で水が止まるため不要な場合もありますが、施設内のすべての蛇口が自動ではないため知っておかなければならない手順になります。
厚労省でさえ表示していませんが、病院機能評価や医療監視の調査で指摘されることがあります。

定期的な換気・待合室やカウンター・小銭等の消毒・備品の排除 72.9%

可能な限り室内の換気と消毒を行なっています。雑誌や新聞など不特定多数の人が触れるものを排除しました。

1時間毎の待合室空気の入れ替え作業、手すりやソファーなどのアルコール消毒。空気清浄機導入。

エアコン稼働時でも常に窓を少し開けて常時換気。待合室の椅子、投薬カウンターのこまめな清掃と消毒。待合室の雑誌、子供さん用のぬいぐるみの撤去。

給茶器などの複数人数が触るもの自体は利用を停止しています。また、OTC関連も欲しい物があれば出しますが売り場には何も置いていません。

エンベロープを持ったDNAウイルスですので、アルコール消毒が第一選択の対応となります。次亜塩素酸、プラズマクラスターなどの酸化力のある物質での効果も一部報告されていますが、否定的なデータもあるため、原則アルコール消毒一択の対策となります。職員はマスクを着用しますが、ビジュアル的な効果のみで、マスクで効果があれば現在の状況は生まれていないと考えます。

2時間おきに待合室、投薬台の消毒を行う。

女性薬剤師・左手

アルコールによる待合室やカウンター・スタッフの手指消毒は、ほぼ全ての薬局で実施されているでしょう。
雑誌など、患者さんが触れるものを撤去したという声も多く聞かれました。

手指消毒やマスク装着・ソーシャルディスタンスなど、患者さんへ感染拡大防止のお願い 33.9%

(患者さん用消毒剤の設置、席を離す・座れない席を指定するなどの工夫を含む。)

ソーシャルディスタンスを保つために、待合席は1つあけて座ることを徹底しています。マスクの着用をされない方の来局はお断りしています。

マスクをつけてない方にはマスクをお渡しして、つけてもらうようにしてます。

ソーシャルディスタンス確保のため、床にテープで立ち位置を表示。

女性薬剤師・左手

ウィズコロナの世の中でも、全く気にしない方もいます。
マスクの装着や手指消毒は、できるだけ声かけして実施してもらう方が良いですね。

従業員の体調・体温管理を徹底 21.2%

毎日検温し、クラウド上に体温を上げています。その内容を管理職がチェックをしています。

職員は毎朝検温、県外移動や県外者と接触がある場合は要申請してからの2週間の健康チェック。

手指消毒の徹底。食事の際の方向であったり、会話禁止というルール作り。密を避ける事は行っておりました。

・薬局内での休憩中、対面での食事や会話を避ける
・大勢での飲み会(勧送迎会、納涼会等)の自粛
・対面での勉強会、ミーティングを中止し、ZOOMを用いたオンライン会議や院内メールを用いた薬局内での情報共有へ切替
・毎朝出勤前の検温
・発熱時は出勤前に管理者へ連絡、相談

毎日の検温。そして、いつでも具合悪くなったときは休める体制にしているため少し人数多くなってます。また、インフルエンザは福利厚生で予防接種を打っています。

女性薬剤師・左手

多くの患者さんと触れ合う以上、薬剤師は感染リスクが高い職業の1つ。
薬剤師を含め、従業員の感染対策に力を入れている職場も多いようです。

ウイルス感染の疑いがある患者さんへの特別対応 12.7%

発熱した患者さんはより換気の良い別の場所で待機するようお願いしています。が、来局時の発熱は自己申告制なので実際はあまり活用されていないです。
また、抗インフルエンザ薬が処方された患者さんの処方箋は順番に関係なく優先的に投薬します。

熱がある場合は薬局内に入らないように指導する。
人数制限を設けて、過密にならないようにする。

インフルエンザ等の患者さんは、隔離した投薬スペースで待機をしていただき、投薬もその場所で行います。投薬が終わったら手指消毒とうがいをします。

女性薬剤師・左手

前の質問で新型コロナ感染疑いの患者さんへ特別な対応をしていると回答した方も、こちらにも該当しますね。
新型コロナ感染疑いの方だけではなく、これからの季節はインフルエンザ感染患者さんへの特別対応も大切です。

その他の対応 5.1%

吸入デバイスなどは、説明のみでその場での吸入はさけてもらう。

長時間の投薬説明や雑談は避けるようにしています。

薬局内に入る人は患者様や営業、卸等にマスクの着用を要請している。営業の訪問を極力控えてもらい、電話やメールでの対応としている。

女性薬剤師・左手

薬局での感染対策は、新型コロナウイルスだけではなく、様々なウイルス・細菌感染対策に有効です。
アフターコロナとなった後も、可能な範囲で続けていくことが望ましいと考えられます。

3.新型コロナウイルス流行前後で何がどう変わったでしょうか?コロナ後に気を付けるようになったことがあればご記載ください。

新型コロナウイルス流行前後で何がどう変わったでしょうか?コロナ後に気を付けるようになったことがあればご記載ください。
マスク姿の人々、宅配やオンラインの推奨…
医療業界以外も、新型コロナウイルス流行により世の中が大きく変わりました。

ここでは薬剤師目線で、世の中や仕事がどのように変わったのか伺いました。

オンライン化による作業の効率化など良い変化もありますが、やはりクレームの増加など悪い変化もあるようです。

※こちらも様々な変化を感じている方が多く、複数回答可として計上しています。

消毒や換気・マスクの装着など感染予防を徹底するようになった 66.1%

投薬後の手指消毒を必ず行うようになったこと。換気に注意するようになった。
風邪の処方が来た時、注意するようになった。

今まで冬は感染症が多いのでマスクをして仕事をしていたが、夏はしていなかった。コロナ流行からは年中マスクをして仕事をするようになった。

薬局内で感染者を出さないことに非常に敏感になった。休業しなければならない事態に陥った際に患者さんたちが困るのと、経営面においても大打撃を受けるため。

元々狭い店舗で、そんなに仕切り版もないような薬局でした。しかしコロナの影響で、患者さん同士、薬剤師も距離を十分に取れるように現在は投薬スペースの見直しなど業務の根本的な改善が行われています。

感染症に対する対策の重要性は再認識したが、患者さんだけでなく従業員への感染対策や健康チェックもとても大切であると感じ、気をつけている。
不安を軽減するための対策と、感染症対策の教育など、特に事務員さんへの教育は大事だと感じている。

時間ごとに必ず手指消毒。最近は1人投薬終わったら消毒をしていますが手荒れが酷いです。

お釣りを返すときはトレイに置いて渡すと言う形になり、以前は手渡しだったためこの点は大きく変わりました。

女性薬剤師・左手

あえて挙げていない方も含め、こちらは全員が感じている変化ですね。
消毒による手荒れ、マスクによる肌荒れや声が聞こえにくいといったトラブルも起きています。

私生活で感染予防に気を付けるようになった 23.7%

外出自粛(3月以降一度も遊びに行っていません、、、)

飲み会に行かないなど、私生活に気をつけるようになった。医療従事者としての責任を改めて認識した。

生活必需品の買い物時、マスクを常時着用するようになりました。マスクを忘れた時には、店内に入らないようにしています。

私生活でも飲食店等の利用は避けています。医療人としてどうなのかというクレームが来ても困るので。

外出はなるべく控えるようにして、大好きだった百貨店のバーゲンやセールにも参加しなくなりました。
職場と自宅との往復だけで、旅行はNG。通信販売をメインに生活するようになりました。
また、同僚ともなるべくソーシャルディスタンスを保って、雑談を控えるようになりました。

自分の健康管理に対して、しっかり考え直し改善する様にしました。
特に、手洗いうがい、食事、睡眠といった基本的なことを重視して改善しました。
食事は毎日3食必ず食べるようにし、栄養バランスの取れた食事を心掛けています。
睡眠は、夜更かしをやめて1日最低でも7時間は寝るようにしています。

リモート飲み会を実施し、対面での飲み会は延期している。

女性薬剤師・左手

私自身もマスクや消毒薬が手放せなくなり、外出そもそもが減っています。
感染予防が必要と言ってもプライベートの充実は大切なので、早く元の世の中に戻ると良いなと思います。

病院を受診する人が減った(長期処方含む) 16.9%

軽い体調不良や花粉症等緊急性がない症状で受診する患者が減りました。

無駄な受診が明らかに減り、こんなに来ないものなのかと不安にまで感じました。
また処方日数も長期に増え、安定してる患者は家の近くに転院。

小児の患者が激減した。
感染予防の意識の高まりもあるが、無駄に受診回数の多い患者も多かったのかなと感じる。

市販の風邪薬を買いに来る人が増えた気がする。その分病院の処方箋は減った気がする。

予防に関する意識が高まり、風邪などの感染症にかかる方が減った。

オンライン化が進んだ(電話対応含む) 5.1%

電話及びオンラインでの服薬指導を行うようになった。

0410対応や物販販売が増えた。オンライン診療に対応できるように準備が必要。

院内の会議はほとんどweb会議になっております。密をさけるよう会議室の定員も限られております。

オンライン診療、オンライン服薬指導、オンライン面会などが進んだ。インフルエンザ感染が激減した。

近隣の病院もオンライン対応を行なっているが、それに付き合わされるので忙しくなった。

薬局内での情報コミュニケーションの手段が大きく変わりました。具体的には、毎朝のミーティングや週1回の全体連絡会と勉強会、チーム毎のミーティングが、対面から院内メールやZOOMを用いたオンラインへと切り替わったことです。

女性薬剤師・左手

正直無駄と言える受診や、オンラインでできることがオンライン化したのは良いことではないでしょうか。
長期処方化により、患者さんの体調変化を見逃さない工夫も必要ですね。

患者さんが感染に敏感になった・クレームが増えた 4.2%

薬剤師のちょっとした咳も患者さんからしたら不安要素になるので咳をするときは隠れます。

投薬時に時々「近寄って話さないで」「薬も消毒して」などと言われるようになり心労がたまります。

言いがかりに近いクレームが増えました。
清潔意識があまりにも高くなった結果、薬に触るな、箱を開けるなと言った理不尽な声をいただいたことがあります。(特にメンタルの患者に多いです)
転売防止などの理由をご説明しても納得されず、他店では重大なクレームに発展したケースもございます。

女性薬剤師・左手

コロナ禍での薬剤師の苦労でも報告がありましたが、一部薬剤師をウイルス扱いする患者さんもいます。
あまりにも理不尽なクレームは、1人で悩まず周りの薬剤師や管理者に相談しましょう。

変わったことはない 1.7%

特別これといってない。

私の勤務する医療機関は透析内科のため、コロナによる受診抑制は不可能な患者さんが来られるので、新型コロナウイルス前後での変化はほとんどありません。

その他の変化 6.8%

患者さんの顔色や体調の確認も慎重に見るようになった。

従業員のプロ意識と感染症に対する知識、消毒薬の意識も高まった。

マスク着用のため、はっきりと話すようになった。(音がこもり、聞き取りずらいため)
目を合わせるなど、言語以外のコミュニケーションに気を配ることが多い気がする。

薬局に長く居たくない患者様も多いので、なるべく今まで以上に待ち時間を増やさないよう意識しています。

待ち時間が少なくなるように気をつけている。時間がかかるときは一旦帰宅を勧める。

もともと有休消化率100%等、休みやすい環境を作ってはいたが、体調が少しでもすぐれないスタッフは必ず休ませるようにし、決して無理をさせない会社・空気づくりを心がけている。

女性薬剤師・左手

新型コロナウイルスによる変化の多くは、流行終了後のアフターコロナにも引き継がれることが予想されます。
ストレスを溜めずに、ウイルスと戦える体制を整えることも大切ですね。

4. 新型コロナウイルス(COVID-19)で減収になった薬局に勤務の方に質問です。職場では減収をどうやって補おうとしているでしょうか?その対応策をご記載ください。

新型コロナウイルス(COVID-19)で減収になった薬局に勤務の方に質問です。職場では減収をどうやって補おうとしているでしょうか?
新型コロナウイルスの流行により、受診控えや長期処方化から医療機関の減収が起きています。

調剤薬局においても、多くの薬局で処方せんの枚数減少が報告されている現状です。

そこで最後に、減収が起きている薬局にお勤めの方に、減収への対策を伺いました。

※減収対策を行っていると回答した方のみ、複数回答として計上しています。

減収への対策は行っていない 29.7%

特段、対応はなし。不良在庫の整理やサービス品質の向上などで面分業の処方箋の集客を継続して行う程度です。

減収は一時的だったので特に何もしておりません。

減収になってはいますが、大学病院なので大学全体で補っています。

他の店舗かあるので、そちらで賄っている。整形や内科は変わらず。小児科は半分に落ち込んでいる

減収は起きていない 22.0%

透析患者中心の薬局なので、目立って減収は無い。

メインになる門前が眼科で他にもクリニックが複数あるため、特に大きな減収は見られませんでした。

外来患者は減少しているものの在宅患者が増加傾向にあるため薬局としての減収はないようです。

面で処方箋を受けているため、コロナウイルスではほとんど減収にはなっていないので対応策は特にありません。

門前クリニックがコロナ抗体検査を実施していることから、全く影響なし。
門前以外からの患者へのマスク配布サービスもしています。

女性薬剤師・左手

半数ほどの方は、減収対策なし、もしくは減収自体がなかったと回答されました。
透析や眼科などコロナウイルスの影響が出にくい診療科の門前薬局や、面調剤の薬局は影響が小さかったようです。

残業の削減など人件費のカット 21.2%

残業時間の削減。ただ、よくわからないミーティングが多すぎて、残業時間は減ってない。

週20時間以上で会社で保険に入っていたパートの方に辞めていただき、保険に入らなくても良い別のパートの方が新しく入りました。
残業も出来る限りしないように言われています。

管理者手当ての一部カットと基本給の減額を行っています。

人件費の削減(給料の高い社員を配置転換などで辞めさせる方向にもっていく、店舗配属の人員数を減らす)・手当の削減・給与の見直し・人事評価制度の見直し。

派遣薬剤師の雇用見直し。かかりつけ薬剤師の登録強化。

リストラ(自分も対象となった)

女性薬剤師・左手

減収対策として最も多く挙げられたのは、人件費のカットでした。
パート薬剤師のシフトが減らされたり、早く帰るように言われるなどもあるようです。

加算を積極的に取る・在宅や施設の対応を増やす 16.1%

後発品になるべく変更するように積極的に説明し、加算をとって少しでも収入になるようにしています。
また、残薬を確認して、重複投与防止加算をとるようにしました。
持参した薬を一包化する際、今までサービスで行ってましたが、それも加算をとるようにしました。

とれる加算を逃さないように、今まで以上に積極的に加算を取る。
かかりつけ薬剤師の推進を行う。後発医薬品の処方比率を上げるための声がけを行う。

かかりつけ薬剤師の奨励。地域支援体制加算を算定できるような実績をつくるよう本部から促される。

後発品医薬品の使用率の向上により、加算3を目指すため、オーソライズドジェネリックのある医薬品は患者様に適切に声掛けを行っている。

外来患者が減った分、施設の受け入れや個人在宅の受け入れ数を増やせる余裕ができたので、そちらに力をいれて対応している。

かかりつけ薬剤師・ハイリスクの取得、在宅の推進などがございます。(本部へのパフォーマンスの面が強く、抜本的な売上改善には至っておりません)
店舗によっては高齢者介護施設に在宅の営業の電話をかけているところもあるようです。

女性薬剤師・左手

調剤薬局での増収方法と言えば調剤加算ですが、かかりつけ薬剤師や加算に対するノルマでストレスを抱えている方もおられました。
病院の受診がハイリスクとなる高齢者による、在宅や施設の需要が高まっているようです。

OTC等の販売強化 5.1%

ドラッグストア併設の調剤薬局なので、ドラッグ部門の売り上げで補おうとしている。給料が減らされたり勤務時間を減らされたりなどはない。

OTCで補おうとしています。しかし、なかなか難しい。
ヒルドイドなどを今後一般販売などして、収入にしようかと考えています。

衛生用品(マスクなど)の拡大展開。

在庫(医薬品・備品)の見直し 5.1%

できる限り不要なものは買わない。

1包化のバラ錠購入のほとんどを止め、時間があるときにシートからバラすようにした。

購入予定だった備品を購入しないようになった。ミスプリントなどに厳しくなり、経費削減モードになりました。消毒液や石けん、マスクなどについても使用量を少なくするように管理薬剤師から言われましたが、その点はまったく納得ができないので、私物品を持ちこんで使用しています。

女性薬剤師・左手

新しい分野での増収を模索している薬局もありました。
無駄を省くのは大切ですが、消毒薬やマスクなど感染予防品にかける費用は必須のものでしょう。

給付金で補っている 3.4%

給付金等を少しでも利用しようとしている。

政府からの補助金活用。

その他 9.3%

現在の職場は大手企業に合併吸収されることが決まりました。

一時は減収したが、広域の病院にかかっている患者に積極的に声かけしたことで、広域の病院の処方箋を受ける機会が増え、現在は元に戻っている。

換気と消毒をこまめにすることで患者に安心を伝えるようにしています。コロナウイルス感染対策を掲示することで患者に私たちが行っている感染対策を伝えていることで安心して利用できるようにしています。

福利厚生の一貫で購入していた休憩室の飲料の撤去、店舗内清掃用具のレンタルを解約、
福利厚生による歓送迎会開催の自重により経費の削減に取り組んでいます。

女性薬剤師・左手

受診控えによる医療機関の減収は、思ったよりも大きな影響が出ています。
これからは今まで以上に、選ばれる薬局・薬剤師を目指す必要があるでしょう。
薬剤師としてのスキルアップも、考えていきたいですね。

まとめ

今回のアンケートからわかった、ウィズコロナでの薬局事情はこちらです。

  • 新型コロナ感染疑いの患者さんに、特別対応を取っている薬局が大半
  • 薬局内や薬剤師自身の消毒・換気などで、薬局での感染拡大予防に取り組んでいる
  • 新型コロナ流行により、感染予防の意識が高まったり処方せん枚数が減ったりした
  • 新型コロナによる減収対策は、人件費カットや加算を増やすことで対応している

新型コロナウイルスに対する情報は、刻一刻と変わっていきます。

初期の頃は「空気感染はしない」と言われていましたが、2020年7月9日にはWHOより「空気感染の可能性が否定できない」とされました。
参考:WHO「空気感染の可能性除外できない」新型コロナ

新型コロナウイルスが変異を続けている可能性も高く、医療従事者である薬剤師は感染を防ぐ最大限の行動を取る必要があるでしょう。

実際に多くの薬局で、感染疑いの患者さんへ隔離など特別な対処を行っていることがわかりました。
処方元の医療機関との連携も、新型コロナ対策には欠かせません。

消毒や換気などウイルス・細菌に対する予防対策は、インフルエンザ含めアフターコロナとなっても継続する方が良いでしょう。

ただ受診控えによる医療機関の減収に加えて、消毒薬やマスクの購入費用が薬局・病院の財政を圧迫しているのも事実です。

感染対策の新しい情報や知識を取り入れたり、別の薬局の取り組みを参考にすることで、無理なく感染対策を続けられるのが理想ですね。

女性薬剤師・左手

新型コロナウイルスのワクチンが完成し集団免疫を獲得するまで、医療者全体で力を合わせて乗り切りましょう!

アンケートの回答全文はこちら

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三上小夜香

三上小夜香

大手調剤薬局に勤務後、転勤族であるMRとの結婚により退職。結婚後はしばらくパートで働き、派遣薬剤師に転向。妊活に専念するため退職し、現在は子育てとライターの兼業中。趣味はゲームとネットサーフィン。
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